洒落怖
クルージング

この怖い話は約 2 分で読めます。

Jさんの友人2人も声は聞こえているらしく、Jさんの話を聞いて明らかに狼狽している。
親父も肝が冷えて変な汗が止まらなかった。

Jさんが話し終わると、Hさんが「俺には見えんかったけどな…タモの先を何かが引っ張りよったせいで落ちた。
気がついたら海の中で、浮き上がろうとすると見えんけど何かが足首や腕にしがみついてきた…」
と苦い顔をして言った。

親父やJさんの友人2人も、Hさん、Jさんが冗談を言ってる様には見えず、
もう島からはかなり離れており、航路はとりあえず出発したハーバーに向かっているが妙な声がまだ聞こえる。
数分とも数時間とも時間感覚がないまま全員沈黙していたが、ふと考えが親父の頭をよぎった。
その時なぜそんなことを思いついたのかわからないが、捕まえてバケツに入れていたイカを海に逃がそうと思ったらしい。
322 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/06/13(土) 20:18:34.51 ID:ZdsK0XGH0.net[9/11]
親父が心の中で「勝手に捕ってすまんかった。許してくれ。」と念じながらイカを海に逃がしてやると
しばらくしてずっと続いていた妙な声が急に聞こえなくなった。
全員が同じタイミングで聞こえなくなったらしく皆で顔を見合わせて変な笑いが出た。

その後、深夜過ぎに出発した地元のヨットハーバーに到着し、近くの24時間やってる健康ランドに全員なだれ込んで
風呂に入ってようやく生きた心地になった。その時にHさんが「これ見てみ…」と皆に肩や腕を見せてくれたが
3本爪で引っかいたようなミミズ腫れがいたるところにできており、あらためて皆ゾッとしたそうな。

この怖い話にコメントする

クルージング
関連ワード