洒落怖
クルージング

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そんなこんなで若干予定よりも早く最終目的地の小豆島に着き、2日ほど観光したり釣りしたりして過ごしたが、
皆疲れがたまってきたので、予定よりも1日早く帰途につくこととなった。

まっすぐ帰る予定であったが、順調に進んで来ているし予定よりもかなり早い帰りになってしまったので、
以前にHさん一家と俺の一家で行った小さな島に寄ってみようという話になった。
俺の記憶だと海の家が2軒ほどあるだけの島だが、停泊できる桟橋もしっかりしており、入り江の水も澄んでいる綺麗なところだった。
317 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/06/13(土) 20:10:34.17 ID:ZdsK0XGH0.net[4/11]
島について湾内に入っても全く船が泊まっておらず、どうやら海の家もやっていないようだった。
「あー、まだシーズンやなかったか…」とHさんはかなり残念そうだったが、せっかくなので皆で釣りして
釣った魚で宴会しようという流れになった。

皆で誰も居ない島でそれぞれ適当なポイント探して釣り始めると、これが今まで一番の爆釣れ状態。
うちの親父は堪え性がない性格で全くと言っていいほど釣りに向いてない人間でセンスも0だが、
そんな親父でもそこそこ釣れるほどで、3時間ほど釣ればクーラーボックスいっぱいになるほどだったそうな。

15時か16時ぐらいに、ちょっと早目の夕飯を食ってから出航しようという流れとなり、
皆が釣った魚を大量に使って豪勢な夕食を作り宴会となった。

皆で酒を飲みながらヨットや釣りの話、仕事や家庭、子供の話で大いに盛り上がったが、
酒好きだがそこまで強くない親父は途中からウトウトしてしまったらしく、
ハッと気がつくと高かった日が落ちて僅かに水際が光ってるぐらいになっていた。
318 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/06/13(土) 20:11:54.17 ID:ZdsK0XGH0.net[5/11]
「しまった!」と飛び起きて見回すと、Hさん、Jさんがデッキに拵えたテーブルに
グラスを持ったまま突っ伏して寝てる状態で、Jさんの友人2人は船内に入って寝ているようだった。

全員が酔って寝てしまっている状態に親父は苦笑して、「とりあえずHさん、Jさんを起こして帰り支度するか」と思い
立ち上がって寝てる二人を揺り起こそうとした時、ヨットの船尾からバシャ、バシャ、バシャと派手な水しぶきが上がった。

驚いた親父が船上から覗いてみると、暗いのでよくわからんが恐らく魚が群れて跳ね回ってるようだった。
小型のライトをつけて照らしてみると確認するとイカの群れだということがわかった。
かなり近い位置でバシャバシャやってるから、備え付けてあるタモで掬えるんじゃないかと思い
船尾に降りてダメ元で群れにタモを突っ込んでみるとすごい重い手ごたえで、引き上げてみると5匹ぐらいイカが入っている。

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