洒落怖
後悔の念

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詳しく聞くと、水子の霊はついているが、その霊はオレにとって害になる霊ではないという。
その霊に影響する、オレの後悔の念、そしてまた別の人の後悔の念が重なりあい、今の状態になっているとのことだった。
そして、オレ以外で後悔している人間も同じように憑かれているはずだと。
水子の供養はそこでやってもらった。
結構あっけなかったが、本当に心のそこから手を合わせた。
ちょっと涙が出た。
半泣きのオレをみて霊媒師が、

「その涙があなたを苦しめる原因なのです」

と言った。
オレ以外に後悔している人間、それは17の頃か23の頃の彼女、どちらかしかいない。
でもやっぱり結婚を断られた彼女の方な気がした。
オレは数ヶ月ぶりに彼女に連絡し、会う約束をとりつけた。

数ヶ月ぶりに彼女と会った。
彼女はオレを見て驚いていた。
オレは彼女に霊媒師の話をし、心当たりはないかと尋ねた。
しかし、彼女はわからないと言う。
オレは『後悔の念』について問いただした。
子供のことを後悔しているんならやめろと(それも変な話だが)。
しかし、彼女は新しい結婚生活も順風満帆で幸せな毎日を送っているそうだ。
子供のことはかわいそうに思っているが、特に強烈に後悔している訳でも無い。
なんかみじめになり、その日は話を終えるとすぐに別れた。

残る、もう1人の彼女かもしれないと思ったオレは早速、連絡をしようと思った。
だが、なにせ6年も前に別れたっきりで、連絡先を覚えていない。
オレは特に仲がいいわけでもない昔の知り合いに片っ端から電話して、彼女の連絡先を調べた。
するとある女の子が、

「あー、○○ちゃんの友達の子でしょ。○○ちゃんに聞けばわかるよ」

と言う。
やった!見つかった!

「じゃあ、ちょっと聞いてもらいたいんだけど」

と言うと

「え、でもその子って・・・」

と口籠る。

「どうしたの?」

と聞くと

「亡くなったんじゃなかったっけ?」

「はぁ!?」

「え・・・?だって○○くん(オレ)が・・・」

「ちょっと待って!どゆこと!?」

さんざん言い渋った挙げ句、聞き出したのは信じられない話だった。
オレは彼女(17の頃)が子供をおろしてから、彼女が退院しない内に別れた。
もともと大して好きではなかったのと、やはり、妊娠騒動でうんざりしたことがあり、さらにその頃オレと付き合いたいという可愛い女がいたためだ(こうやって改めて言うと本当に自分が嫌になるが)。
その後、共通の友達もいなかった彼女の噂を聞くことはなかったのだが、なんと彼女はその堕胎が原因で1ヶ月後くらいに亡くなってしまっていたと言うのだ。
にわかには信じがたかった。
やはり連絡しないといけないと思い、連絡先を聞く事にした。

オレは昔の知り合いに聞いた連絡先に電話を入れ、彼女の両親と会うことになった。
両親から聞いた話は、電話で知り合いに聞いた話そのままだった。
オレはなんてことを・・・
オレは両親の前で土下座して謝った。
父親はなにも言わなかったが、母親が口を開き、こう言った。

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  • 匿名 より:

    自業自得

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