洒落怖
後悔の念

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「謝ってもらっても娘は帰ってこないのよ。法律的には、あなたには罪はないしね」

「でも・・・そういう問題じゃありません」

とオレが言うと

「そうよ、娘を殺したのはあなただと私は思ってます。一生後悔して生きてね」

オレは血の気が引いた。
きっと生霊というのはこの人なのだろう。
オレは呪われているんだ。
罵倒され、殴られる方がずっとよかった。

体調不良は今でも続いている。
霊媒師の所には今でも行っており、いろいろ相談にのってもらっている。

「オレの後悔の念が消えれば、向こうの両親の生霊(後悔の念)に干渉されることもない。早く忘れ、前を向くことだ」

と言われている。
その為、禅寺にも通って禅を組んだりしている。
でも忘れるってどういうことなんだろうか。
子供おろしたってどうってことないぜ、と思っていた頃に戻ればいいんだろうか。
最近オレの本棚には仏教関連の本がいっぱい並んでいる。

最後に、彼女の両親に会った後の霊媒師に相談した時の会話。

「お母さんに許してもらえればいいんじゃないでしょうか・・・オレ毎日でも謝りに行こうと思ってるんですが」

「ダメです。もうお母さんには会ってはダメ。あなたにまとわりついていた後悔の念は、ハッキリとあなたへの憎悪となっています。ある種の呪いになろうとしている。もう、夢も思い出せるはず」

そう、オレは毎晩のように見るおぼろげだが強烈な悪夢を思い出せそうになっていた。
血みどろの部屋で泣きわめく中年女性。
多分あの女性の顔はお母さんなんだろう。

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  • 匿名 より:

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