洒落怖
従兄弟

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でもお前は端からおかしい事だと思ってないんだろ。それは良くないんだ。いわば半分憑かれてるからだよ。だから怖いと思わないだよ。でも、考えてみろ。自分が不安定になって激しい鬱が来たときとそういうのが見えだした時と比例してる筈だ。

精神的にヤバくなってる所をつけこまれるんだよ。ヤバくなってるって自覚を持たないと又危ないぞ」一気にまくし立ててやった。

すると「言われてみればそうかも」という。そうかもじゃないだろ。

「そんだけ色んな事があっておかしいと思わない方がおかしい。兎に角、少しは怖い事が起きてると認識した方が良い。
その後ゆっくり落ち着いて対処するんだ。そうすれば大抵は大丈夫だよ」
「うん・・何か段々怖くなってきた」話してると「うぅぅ」薄く女の呻き声のようなものが聞こえた。

とりあえず何とかしなきゃ。俺は隣の仏間に行くと仏壇に線香を備えた。鈴を鳴らしてお参りする。
そして、正直素人が余りやらない方が良いと聞いてはいたもののやむを得ず九字を切り、PCの動画サイトで「般若心経」を流した。それで漸く落ち着いたように思えたので、それを切った。

「明らかにおかしかったな」俺がいうと「ああ、ヤバい感じがした」奴も答える「まだ空気変だもんな、全く、こんなとこにまで出て来やがって。とりあえず今度行くよ。様子見に」「分かった」会話を交わし、暫くして落ち着いたように見えたので

「ああ、もう大丈夫か?少し和らいだ感じするもんな。いなくなったんだな。兎に角その女はヤバい気がするよ」話してると「バシッ」と半端ない怪音。

とりあえず線香に火を付けて部屋に煙をたなびかせて、日本酒を用意して二人で一口ずつ口に含んだ。

思い当たる対処方を試して、後は全然関係ない話で無理やり盛り上がり夜明けを待った。

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