洒落怖
霊力

この怖い話は約 3 分で読めます。

まったく怖くないけど、まとめサイトに自分の話を載せてほしいがために書いてみる。
普段霊感ゼロの俺が冴えてた日の話。

遠方に住んでる5年来の友達Yが、1週間ほど俺のアパートに泊まりに来てた。
毎晩騒いで楽しい1週間だったんだけど、
ついに彼が帰る日になってしまった。

Yとは1年に1度会えるかどうかなので、
「また寂しくなるな」なんて思いながら、(決してウホッではない)
彼が帰る準備をする様子を見ていた。

するとYは突然、「やべぇ、カバンが壊れた!」と言い出した。
Yの鞄はファスナーで開け閉めするタイプだったんだけど、
見ると、噛み合わせが悪いわけでもないのに開かなくなってしまっていた。
Yが力ずくでファスナーを引っ張ってみても、ビクともしない。

その間にもYが乗るバスの時間が迫ってきていたが、
俺は「これでバスに乗り遅れれば、Yの滞在期間が延びるかも!」と、
ちょっと期待してしまった。(決してウホッry)

開く気配の見せない鞄に業を煮やしたYは、
「ちょ、お前やってみてくれ」と俺に鞄を渡した。
なるほど、どんなに思いっきり引っ張っても、ファスナーは動かない。

それを見ていたYは、
「どうしよ・・・」と困り果てていた。
どうやら次の日は大事な授業があって、どうしても今日中に帰らないといけないらしい。
で、今日中に彼が帰るには、そのバスに乗らなければいけない。

296 その2 2009/09/29(火) 23:18:50 ID:uwMnKvKR0
Yに帰ってほしくないと思っていた俺だが、(決してry)
その事情を知ってYが可哀想に思えてきた。
そして心の中で、「どうか開いてくれ!」と強く念じて、優しくファスナーを引っ張った。

すると、さっきまで開く気配すら見せなかった鞄が簡単に開いてしまった。
「え!?どうやって開けたの!?」と驚くYに、
俺は冗談で「霊力使ったんだよw」と言った。

Yは「あっそwwでも、どうして開かなくなったんだろ?」と言って、
まだ荷物を入れてないのに、もう一度鞄を閉めた。
その時俺は、鞄が開いたことにほっとしていたが、
また少し寂しさが込み上げてきた。

そしてYが再び開けようとすると、またもや鞄は開かなくなってしまった。
焦るY。
彼は「もう1回開けてくれ!」と言って、鞄を俺に渡した。

俺はもう一度「開いてくれ!」と念じ、ファスナーを引っ張った。
すると、さっき同様簡単に開いてしまった。
「なんで!?ホントに霊力!?」と不思議がるYに
「荷物入れるまで閉めんなよ」と言って鞄を返した。

Yはなんとかバスに間に合い、帰って行った。

続きます。

297 その3 2009/09/29(火) 23:22:20 ID:uwMnKvKR0
Yが帰った夜、俺は大学の友人Mと遊ぶ約束をしていた。
集合時間は20時。

時間通りに集合場所に着いたが、Mの姿はない。
20時を少し過ぎたころ、メールが1通届いた。
見てみるとMからで、「ちょっと遅れる」とのこと。

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