洒落怖
おかしくなった友人

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もう帰ろう。何も言わなくても一致団結だった
Mを後部座席の真ん中にのせ、支えるように左右にTとNが乗る
「M気分悪なったら言って、とりあえずコンビニいくから」
返事がない。ただの屍のようだ
そんな感じで退散。闇をヘッドライト光で切り裂きながら僕らは明るい場所を求めた
霧は晴れていた。後ろでは相変わらずMに声を掛け続け大丈夫かと問うている
僕は視界の端に猫の死体を捕えた。珍しくはないけれど今は見たくなかった、なんて考えた刹那
バガッゴッシャァァァ!みたいな音がして急ブレーキをふむ
「なになになになに!??」
「Mが飛び出した!!」
バックミラーで確認すると後方にMが蹲っていた

あと1レス続く

497 3 sage New! 2009/03/30(月) 12:42:29 ID:3XhKU6vRO
我ながら長ぇー
これで終わるから勘弁な

その日はもう解散することになった
あの廃屋で写真をとってから、いや廃屋にいくさなか霧が出てきた時からひどく重い空気が僕らにまとわりついていたように思う
Mは幸いかすり傷ですんだ
翌日僕とTとNはMの家へむかっていた
道すがらTが言いにくそうに言った
「俺、塩と御守りもってきてる」
「なんで?」
「昨日な、M飛び出しただろ。あん時俺押し退けながら、聞いてる、って言ってたから」
「聞いてる?」
「たぶんあいつずっとそう呟いてた」
Nの方を見た。Nは首を傾げる

とりあえずMの無事を確認してそれでこの不可解な気分を晴らそうと、皆そう思ったはずだ
だけど思惑は外れた。Mの様子がおかし過ぎる
Mおかんに説教されながらも(田舎のおかんは他人の子にも容赦なく怒る。うちのおかんもだ)Mに面会
Mじゃなかった
Mなんだけど、どうみてもMなんだけどMじゃない
雰囲気が明らかに違った。無言のMに僕らも無言
Mのおかんだけが「あんたら車は玩具じゃないのよ」と話の続きを延々してた
さらに異様な雰囲気になりながらMとの面会を終了。Tの家へうつった

498 4 sage New! 2009/03/30(月) 12:44:56 ID:3XhKU6vRO
ごめん。改行多くて入り切らないので続いちゃった

あのデジカメの写真を見てみる
「だめだ。これ写ってるよ」
「うわ、本当だ。この隙間に指っぽいの」
TとNが言う。僕も見た。ふたりが言う指なんてみえない
MとMの背後にうっすら隙間が空いた襖があるのみだ
「うわ!!」
「何!!?」
僕は気付いて叫んだ。TとNがキレ気味にこっちをみる
デジカメの画面。件の隙間を指差して言った
「これ、指じゃない。誰かが横向きに覗き込んでる」
(:-D)←こんな感じ。わかるかな。顔だけが見えてる
ギャーー!!!言った本人の僕もTもNも同時に叫んだ
デジカメ放りだしてカードに塩を塗りこんで投げた
ちなみにMは無事に今も地元にいる
今度こそおわり!サンキュー!

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