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だが深夜にまた呼び鈴がなった。あのおじさんだ。
ピンポーン・・・ピンポーン・・・ピンポーン・・・
また1時間ほどして帰っていった。
本格的に参った。あのおじさんがおばけかどうかはまだわからないがとにかく普通じゃないのは確かだ。
おばけをどうにか出来る知り合いはいないし、本当に引越しを考えなければならない。
811 本当にあった怖い名無し sage 2011/10/08(土) 20:30:34.42 ID:F5VzIAU20
翌日は夜の訪問をやり過ごしたあとにヘッドフォンをして寝ることにした。
深夜、トイレにいくため寝ぼけ眼でヘッドフォンを外すとあの音が聞こえた。
「んっんっ・・・・・んっんっ・・・・・。」
ああ、やっぱり耳に残ってるなと思いながらベッドから起き上がると、薄暗い部屋の中に小さな人影が見えた。
まさかと思って明かりをつけるとあのおじさんがベッドのすぐ側に立っている。
「んっんっ・・・あ・・・Yしんぶんでしゅけど・・・んっんっ・・・こおどくのけいやくを・・・。」
驚いたがなぜか恐怖よりも怒りのほうが大きかった。
「てめぇふざけんなよ!!なに勝手に人の家入ってきてんだよ!!マジでいいかげんにしろよ!!」
とにかくブチギレた。するとおじさんは申し訳なさそうに謝ってきた。
「し、しぃましぇん・・・しぃましぇん・・・んっんっ・・・。」
そう言って頭を下げながらふっと消えた。
812 本当にあった怖い名無し sage 2011/10/08(土) 20:34:22.88 ID:F5VzIAU20
本当におばけだった。でも何だろうこのおばけ・・・何をどうすればいいんだろう。
翌日、やはり変わりなくおじさんはやってきた。
「んっんっ・・・Yしんぶんでしゅけど・・・んっんっ・・・こおどくのけいやくを・・・。」
契約してみるか・・・。そうすればもう来なくなるかもしれない。
でもおばけと新聞の契約して大丈夫だろうか?更に怖いことになりそうな気もする。
「・・・わかりました。契約します。」
おじさんはめちゃくちゃ嬉しそうだ。
「あ、あ、ありがごじゃす・・・んっんっ・・・ありがごじゃす・・・んっんっ・・・。」
契約書に判子をおそうとしたが契約書がない。
「う・・・う・・・んっんっ・・・しぃましぇん・・つぎもってきましゅ・・・んっんっ・・・しぃましぇん。」
そう言っておじさんは帰っていった。
翌日からおじさんは来なくなった。
契約をしてくれるというだけで満足したのかもしれない。
それからすぐ引っ越したので結局そのおじさんが何者だったのかはわからない。
契約していたらどうなっていたんだろう・・・考えると少し怖い。