洒落怖
ランダムキャンプ

この怖い話は約 3 分で読めます。

中に入ると、室内には調度品のようなものや家具のようなものは
何もなかった。
長い事放置されているようで、部屋の中は非常に埃っぽい。
10畳分くらいの長方形の部屋があるだけなのだが、変わっている
のは、部屋の真ん中に下へと続く階段があることだ。
4人とも黙り込んでしまった。

この状況、流れ的に今更下に行かないわけにはいかない。
問題は誰がそれを言い出すかなのだが、こんな怪しい建物のしかも
地下へと続く階段、あからさまに怪しすぎて誰もその一言をいえないでいた。

暫らくの沈黙の後、最初にBが口を開いた

「下真っ暗だよな?懐中電灯ないし、装備整えて明日で良いんじゃないか?」

最もな意見だった。
そしてこの提案をしたBに俺は心のそこで感謝した。
しかし、Cが唐突に

「明かりなら携帯画面で十分じゃね?」

しかもAもそれに同意のようだ。
俺とBはここで断れば確実に2人にヘタレとからかわれるのが目に見えていた。
ぶっちゃけ怖かったが、4人で下へと降りていくことになった。

144 7 sage 2011/05/26(木) 19:14:46.88 ID:eyYw6u020

階段はそんなに長くなかった。
下に下りると、真っ暗でよくは解らないが、どうやら6畳くらいの正方形の
部屋のようだ。
上と違うのは、なぜか部屋の真ん中にユニットバスのバスタブが置いてある。
部屋の中にはそれ以外何も無いようだ。

バスタブの中を携帯の明かりで照らして見ると、中で何かを燃やしたような痕跡
があったが、燃やしたものは取り出したのか黒い煤があるだけで他には変わった
ものは何もなかった。

俺達は拍子抜けしてしまい、なんだこれだけか、とキャンプしている場所に
戻る事にした。
階段を上る時に、俺はなんと説明したら良いのか一瞬人の気配というか、
後ろから誰かが顔を近づけると気配でわかるよな?あんな感覚を感じた。
驚いて後ろを振り向いたのだが、最後列の俺の後ろに誰かいるわけでもなく、
上の3人が「どうした?」と声をかけてきたが、俺はなんでもない、気のせいだ
とそのまま階段を登った。

キャンプ地に戻ると、結構時間が過ぎていてもう夕方の5時近くになっていた。
俺達は夕飯の準備をして飯を食った。

その晩。
俺達4人は焚き火を囲んであれやこれやととりとめのない話をしていたのだが、
ふと気付くとBがやたらと背後を気にして何度も後ろを振り返っていることに
気が付いた。

145 8 sage 2011/05/26(木) 19:15:25.04 ID:eyYw6u020

俺が

「B、どうした?なんかいるのか?」

と聞くと、Bは

「あ、いやそれが…いやなんでもない」

というと黙ってしまった。
なんか変な反応だ。
他の2人も気になったのか、まずAが

「おいB、なんか気になることあるならいえよ、余計に気になるだろ」

この怖い話にコメントする

ランダムキャンプ
関連ワード