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175 本当にあった怖い名無し 2010/06/17(木) 16:35:46 ID:A+pWq0bNO
『←地獄』
ドアの横の壁にこの部屋を指してこう書かれていたんです。
まあぶっちゃけ廃墟特有のDQNの落書きなわけですが、なぜか誰も一向にドアノブに手が伸ばしません。
Aに至ってはポタポタと汗を流して呼吸が荒くなる始末。
言葉にして表すのならば、根源的恐怖、というのが自分が感じた感覚の中で一番近い感覚でした。
とりあえずAが過呼吸になりそうだったので一時撤退、車の中で作戦会議兼反省会です。
自分『A、大丈夫か?』
A『…おー、なんとか』
D『なあ、もう帰んねー?』
B『あの部屋気になんねーのか?』
C『でもAがその状態じゃ帰るしかねーだろ。』
なんというか、五人が五人、同じ感覚を感じているのが不思議で仕方ありませんでした。しかも霊感なんて皆無な五人がです。
結局ビビりな自分達は、とりあえずこの日は帰宅、次の日の昼にまた来る、という話になりました。
…次の日
A『昨日はわりーな、色々迷惑かけちまってさ。』
自分『気にすなー。行くぞー。』
集合場所に最後に来たAを車に乗せ、再び廃墟へと向かいました。
177 本当にあった怖い名無し 2010/06/17(木) 16:42:29 ID:A+pWq0bNO
地元を出発して一時間、廃墟の近くまで来たところで、
B『…ん?ん~?』
と助手席に座るBが気の抜けた声を出しました。どうした?と聞くと、廃墟が変だ、と言い出しました。車を停め、みんなハイワロ状態で廃墟を見てみると…
…ああ、あれか、昨日の違和感の原因は。
一目でわかりました。自分達は高台にある廃墟を斜め下から見ていたのですが、ある一室にカーテンがしてあったのです。まあカーテンのしてある部屋ならいくつもあったのですが、他の部屋は白っぽいようなカーテンなのに対し、その部屋だけは黒いカーテンでした。
直感的に、というかそんな大層な感覚を持ち合わせていなくともあの部屋には何かある、と感じるのは当然の成り行きでした。。
廃墟に着き、一階を昇り、二階を抜け、三階の例の部屋へとたどり着きました。
しかしいざ部屋の前に立つといくら明るい昼間とはいえ昨日の感覚を思い出してしまい手をノブに伸ばす事ができません。
B『…どうする?ってか開けるしかねーんだよな。』
D『なんかまた寒気がする…』
自分『実は俺もなんだよな…』
C『だからそれは台風のせいだと(ry』
A『いいぜ、昨日は迷惑かけたしまず俺が先に入ってみる。少し待ってろ。』
Aはそう言うと、何の前置きもなくいきなりドアノブを捻り中へと入りました。
そして数秒後、『うあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』というAの叫び声。それを聞いて自分達も中へと入ると、
A『お前らwwwアホスwww
』
はい、騙されました。A曰わく、いざ決死の覚悟で入ったもののびっくりするぐらい何もなかったので逆に自分達をビビらせようと思ったらしいのです。