洒落怖
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ある気の強い女(仮名:吉川ひかり)がいた。
女は一人暮らしで毎月ブランド物の服などを買っては散財していた。
ある男がブランド物に包まれた女に目を付け、女の後をつけて強盗しに押し入った。
そして男は女が好みのタイプだったため、強姦した。
女は強姦され猿轡され縛られたあとにも、物色する男に向かって
「警察に言う、顔は覚えた。絶対許さない」などとぼやいていた。

男は、この女をこのままにしていてはいずれ捕まってしまうかもしれない、と思い
かといって殺す勇気もなかったので、脅しのつもりで台所から包丁を持ってきた。
男は女が包丁を見て怖がって静かになるのを期待したが、女は反対に暴れだした。
あせった男が左手で女の首を掴み、右手に包丁をもって女に突き立て「静かにしろ!」と言ったが
女は余計に暴れ、男を思い切り突き飛ばした。
突き飛ばされた男はカッとなってしまい、手に持った包丁で女の顔を突いた。
ギャッという悲鳴と共に女が顔を手で押さえてうずくまった。
女の右目をモロに刺してしまったようだ。女は嗚咽しながら「コロシテヤルコロシテヤル・・・」とつぶやいた。

474 本当にあった怖い名無し sage 2010/06/24(木) 07:48:10 ID:A0qnsjsN0
男は逃げようと思ったが、女に顔を見られているし、この女も救急と警察を呼ぶだろうから直ぐに捕まってしまう。
ふと男はこの女が自分の特徴を伝えられないようにすればいい、と思った。
そこで男はうずくまっている女の髪を掴み、残った左目に勢いよく包丁を振り落とした。
猿轡の中で女の絶叫が響き、女がメチャクチャに暴れた。そのため、女を縛っていた縄が外れそうになった。
あせった男は、女のアキレス腱と手首の腱を包丁で刺し、女を動けなくした。いや、動かなくなった。
それを見て冷静さを取り戻した男は、すぐに逃げようとした。すると女がつぶやいた。
「アンタノトクチょうぜんブオぼえテルンダカラ・・・ゼッタイニガサナイ・・・」
それを聞いた男は気が狂ったように女の口に包丁を突きたてた、何度も何度も。

女が発見されたのは翌日の昼過ぎ。会社の上司が、女が職場にこないし電話も繋がらないので心配し女の家を訪れたようだった。
玄関は開いていた。上司は女の名を呼びながらドアを開けると、家の中はまるで地獄絵図だったという。
女は辛うじて生きていたが集中治療室で20時間近い手術を受けた後、結局亡くなってしまったらしい。
女は手術中、ずっと何かを訴えかけるように呟いていたという。

それから女が女の周囲の男達の夢に出てくるようになった。
目のない女が男達の夢の中でこう尋ねた。
「私の下の名前、覚えてる?」
女はいつも下の名前で呼ばれていたし、顔見知りなら覚えやすいし必ずといっていいほど知っている名前だった。
何より漢字が特殊だったので、大抵の知り合いはその名前を漢字まで知っていた。
しかし、あの男は違う。女の名前を見ていないはず。だから、この質問であの男を炙り出そうとしているのだ。

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