洒落怖
必死の訴え

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伺わなければOKてことですね

携帯から失礼します

2年前の夏,自分が21歳の時の話
当時,今の彼女(40歳)と付き合い始めてまだ日が浅く
その日はその彼女と初めて泊まり有りでデートをしました
彼女とは遠距離恋愛で,逢うのはいつもお互いの市から車で一時間くらい掛かる,少し大きな市

日中は映画やカラオケで楽しみ
遅めの夕食を食べ,ホテルへ

彼女「あ,このホテルがいい!!」

ホテルを選んでいた時,彼女が指を差した
「(ここか…)
うん,ここにしようか」

あまり乗り気ではなかったが,ノリノリな彼女を見ると断れなかった

584 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/04(木) 23:25:23 ID:t23m9VNiO

彼女「んじゃあ……この部屋にしよ」

「!…………」

部屋に入り,少しまったりした後
一緒にお風呂に入ったり,行為をしたりして
夜中1時頃,彼女は眠りにつきましたが

俺は起きていました

(あいつ元気にしてるかなぁ…)

見慣れたホテルの内装を見ながら,ふと元カノとよくこのホテルのこの部屋に来ていたことを思い出していました

元カノはバツイチ子持ちで,自分より9歳年上でした

(それにしても,すごい偶然だなぁ
たくさんあるホテルの中からここを選ぶなんて………)

昔のことを考えているとだんだんと眠くなり,いつの間にか目を閉じていました

585 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/04(木) 23:26:24 ID:t23m9VNiO

プーーン……プーーン……プーーン

どのくらい時間が経ったのか
頭の上で蚊の飛ぶような音が聞こえた

(うるさいなぁ……
蚊が入って来ちゃったんかなぁ……)

目を閉じながら空を手で払った

ペチャ

手に生温かい感触の手よりも大きな何かが当たった

(ん…なんだ……?)

俺は目を開けた

今思えば絶対見なければ良かったと思う

587 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/04(木) 23:28:57 ID:t23m9VNiO

元カノがいた

ただ,顔がすごかった
焼けただれた…
なんてもんじゃなかった

溶けていた

目,口,鼻があった場所は皮膚がドロドロに溶けてくっついて塞がっており
至る所から血が溢れていた

「クーーーン……ンーーーン…フーーーン」

蚊は飛んでいなかった
それは元カノの塞がってしまった口から聞こえた
元カノは顔を揺らしながら俺に向かって必死に何かを訴えようとしていた

なぜそれが元カノかわかったのかは
いまだにわからないが
俺にはわかった

588 本当にあった怖い名無し sage 2010/03/04(木) 23:30:08 ID:t23m9VNiO

俺は恐怖で体が動かなかった
怖すぎて怖すぎて……
生きてる人間がどうしたらこうなるのか……


顔を揺らしていた元カノが
突然指で口を掻きむしりしだした

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