洒落怖
ワラズマ

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67 本当にあった怖い名無し sage 2012/01/14(土) 06:10:08.01 ID:UI2AIrGB0
凍りついたまま、逃げようかどうしようか迷う俺。
そうだ、A子だけは連れて逃げなきゃ!とか考えていたら、
急にA子に腕をガシッと掴まれた。
凄い勢いで、サークルのやつらの前に連れてこられる。
抵抗しようと踏ん張ろうとしたら、
A子に背中突き飛ばされて、女の上半身の前に倒れこんだ。

いくら嫌いだからって、この仕打ちはないだろwww
と思ってマジ泣きしそうになったら、急に眼の前の女上半身の動きが止まった。
短い胴で立ち上がって、ピョコピョコ飛んだりくねくねしたり。
「へっ?」って思っているうちに、女は穴に潜り込んだモグラみたいに、
地面にひゅっと吸い込まれて消えちまった。
消えた地面には穴なんかなかったけどね。

次に気がついたのは、その地域の病院のベッドの上だった。
どうやらあの後、A子以外は全員気を失って、救急車で運ばれたらしい。
幸い、目が覚めると全員すんなり返されました。

69 本当にあった怖い名無し sage 2012/01/14(土) 06:15:43.28 ID:UI2AIrGB0
その後、A子と二人きりの時に話を聞かされた。
彼女は、先祖がシャーマンつーの?巫女さんみたいなのだそうで、霊とか見える人らしい。
ただし、そんなに力は強くないと言っていた。
その彼女いわく、俺はやばいものに守られている。
憑かれているんじゃなく、守られているんだそうだ。
なので、並みの悪霊くらいじゃ太刀打ちできないらしく、
あの場を切り抜けられるのはこれしかないと、
俺を霊の前に突き飛ばしたんだそうだ。
A子もテンパっていたらしく、あのときのことは謝罪された。

あと、サークルで俺を避けまくっていたのは、
俺を守っているやばいものがどうにもA子の体質に合わず、
俺自身が嫌いだから避けてたとかそういうことじゃないと言われた。

守られているったって、俺はこれまでの人生で、なにか特別良いことがあったわけでも、
九死に一生を得たことがあるわけでもない。
そう言ったがA子は「そういう意味で守られているわけじゃない」と言う。
あと、なんか頬っぺたに印をつけられてると言われた。

70 本当にあった怖い名無し sage 2012/01/14(土) 06:17:13.22 ID:UI2AIrGB0
そこでハッとして、幼児期に会ったフィンガーさんのことを思い出した。
つーか、それまでなぜかフィンガーさんのことをすっかり忘れていたんだ。
多分気を失って、実家で目が覚めた時にはもう忘れていたと思う。
じゃなきゃ、あんな体験、親に話してただろうし。

すでに長期休み中なので、俺は急いで実家に帰った。
それでオカンに○家のことを聞いてみたんだが
なんだがゴニョゴニョ言って、話が通じない。
それで仕方なく、先日あった事件のことと、フィンガーさんの話を全部した。
女の上半身の話では何寝言言ってるのって感じだったんだが、
フィンガーさんの話に入ると、明らかにオカンの顔が強張った。肩まで跳ねてたし。

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