洒落怖
とどめ

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中学の時の実際あった話。

ちいさい頃、うちの家の近くに
蔦の絡まる古い洋館があって
なにもない田舎の風景にポツンと建つその洋館が
違和感ありまくりで、かなり不気味だった。

当時、仲のよかった友人3人と
駄菓子屋に寄った帰り、その洋館の前を通った。
大工のせがれだったキヨミチは

キヨミチ「この家、うちの親父がつくったんぞ!」

と自慢しだした。
レンガ作りの物珍しさで村一番の話題の家だったそうだが
年月が経つにつれ、いわく付きの建物として有名になった。
何度も続くボヤ騒ぎ、赤レンガは黒いシミに覆われ
建物の周りでカラスがねじれて死んでいるのが
発見された事もあったとか。

342 力也 ◆zBPWVMgXAU 2011/12/21(水) 08:12:43.49 ID:/vxLUOWs0

キヨミチ「小学校の美術室に白うんこあるじゃん、ここの家の人が
学校に贈ったんだよ」

白うんことは、石膏で作られた女性像なのだが
流線型のポーズが遠目からみると巨大なうんこに見えるので
みんな白うんこと呼んでいた。

懐かしの白うんこで盛り上がり
古洋館のフロアに白うんこが残ってるという話になり
見に行こうという事になった。

窓から覗くと・・・
白うんこ4本、真ん中に、ちいさな白うんこ1本。
女性像4体が子供像を囲んでいた。
キヨミチとトキオはゲラゲラ笑っていた。
・・・が、俺には不気味で恐ろしかった。

石膏で作られた子供の像は、ところどころ黒く変色し
膝から壊れて足が無かった。 
柱が支えになって立っていたが
俺には、鉄柱に串刺しになって
拷問を受けている様にしか見えなかった。

キヨミチ「もっとあるかもしれない、中入ってみようぜw」
トキオ「入れるの?鍵かかってるんじゃない?」
キヨミチ「裏口の扉腐って開きっぱなしになってるから
そこから入れる! 行こうぜw」

冗談じゃない!!・・と思ったが、二人のおかしなテンションに負け
中に入ることになった。

343 力也 ◆zBPWVMgXAU 2011/12/21(水) 08:14:20.56 ID:/vxLUOWs0
塀に囲まれ雑草が伸び放題の中を進んで行くと
裏口に着いた。
足元がやたら泥濘を帯びていた。
フッ・・・と生暖かい空気が流れた、と、同時に生臭さが
周りを包んだ。

キヨミチ「クッサ・・・ゆで玉子が腐ったみたいな」
トキオ「屁だろこれww屁こくなやキヨミチwwww」
キヨミチ「こいてないわww」

裏口に着いた。 扉は半壊し腐って朽ちていた。
蝶番が辛うじて木片を繋ぎ止めてはいたが、扉とは
呼べない状態だった。
中を覗き見ると、意外と綺麗な状態。
植物に侵食されている様子もなかった。
ただ、床は変色し、奥に行くにつれその色は
濃くなっていった。

キヨミチ「けっこう広いな」
トキオ「秘密基地に使えるよな!」
キヨミチ「俺この部屋もらうわww」
トキオ「おお!ベット!!いいなーw」

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