洒落怖
汚れたもの

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962を書いたものです。

先の話の後にも、ちと起こったことがあるんで、その時の話を。

先のことがあってから、1ヶ月後くらいにA、俺、C、Eで天体観測をしよう
ということになった。とはいえ、すっかり前回のことは頭にはなかったのだけ
れど。
適当に近くの山に登り、しばらく望遠鏡で観測をした後、車の中で眠ることになっ
たのだが、少ししてAがまたソワソワしだした。
ここで、1か月前のことを思い出した俺はAに話しかけた。
俺:「またかよ・・・」
A:「おう、まただよ」
俺:「んで、今度はどうすればいいんだ?」
A:「それがさ・・・」
俺:「なんだよ」
A:「もう遅い」
その言葉の意味がわからず、Aのほうを見るともはや半泣きだった。

980 本当にあった怖い名無し sage 2010/01/30(土) 00:19:53 ID:+bvcdPoe0

Aが半泣きの時点で、ロクなもんじゃないことはわかった。というより、フロン
トミラーにべったりと手形がつきはじめたので、「あぁ・・・」と思った。
ついでに、この車レンタカーなのに。と、どこか冷静な自分もいた。
A:「いいか、まずは椅子を後ろに倒せ」
俺:「・・・?。わかった」
後ろにCとEがいるが関係ない。というか、Cはひたすらフロントを睨んでい
たし、EはそんなCに抱きつきっぱなしだった。
A:「腰を浮かせろ」
俺:「おい、お前何するつもりだ?」
A:「いいから!」
全くわけはわからなかったが言われたとおりにした。何せ、前回は泣きっぱな
しの布団にもぐりっぱなしの役立たずが、今日は頼れるのだ。何か対策を得た
に違いない。そう思い、腰を浮かせた。そうしている間にも、車が横に揺さぶ
られ始めた。
どんどん揺れがひどくなる中、Aはまるで観念したかのように目を閉じた。
981 本当にあった怖い名無し sage 2010/01/30(土) 00:29:06 ID:+bvcdPoe0

A:「これでも喰らえ!!」
そう叫んだAは、俺のズボンとパンツを一気におろした!当然、下半身がさらさ
れることになる。
俺、C、E:「!!!!!!」
声にならない悲鳴が車の中を満たした・・・。

怪異も消え去り、車の中。CとEはいまだに顔を真っ赤にし、俺はAの胸倉を
つかんでいた。どういうことだか問いただすと、単純な話だった。
A:「『邪視』って話を読んでよ・・・。ああいうのって、汚れたものが嫌い
なんだろ?だから、見せればなんとかなるかと・・・」
俺:「そうだったな!でも、それは別のケースだろうが!ついでに自分のにし
ろよ!」
A:「悪い、悪い(笑)」
C:「二人とも」
俺:「なんだよ!」
C・E「帰ろう」

ちなみに、俺が怒っていたのはそれだけではないわけで。俺が下半身を曝した
その瞬間、確かに俺たち以外の笑い声が聞こえたのだ。
「プッ・・・」
そう、それはまさに俺のブツを見て嘲笑したかのような笑い。
C:「さっきの霊さ、凄い笑いを堪えていたよ・・・」
E:(ずっと笑っている)
俺:「あ、そう」
A:「まぁさ・・・、別に小さくてもいいんじゃないか?」
俺:「そうだね・・・」

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