この怖い話は約 3 分で読めます。
“おじさん”たちの姿は人によって見えたり見えなかったり。見える人の中には「もういやだ」と少々ノイローゼ気味の人もいた。
しかし社長には見えない。社長はちょいとワンマンで厳しい方なので、社員は「なんとかして欲しい」と訴えづらいらしかった。
(6/9につづく)
271 プロジェクトA(6/9) sage 2008/12/11(木) 23:24:51 ID:5kxjWlNa0
私自身は、小さなおじさんとか大きなおじさんとか、そういうのは見えない体質だと思う。
海外旅行先のホテルでめっちゃいわくつきの部屋に泊まったときはさすがにちょっと怖い目にあったが、霊感などは無いと思う。
でもR社事務所内で、私も一度だけ怖い体験をしていた。
2006年5月下旬のその夜。
10日ほど前にKさんが仕事を遺して交通事故で亡くなってしまった後を引き継ぎ、私はR社事務所内で作業していた。
仕事の期限は目前。Kさんの遺志を成就させるべく、私は必死で最終段階のシステムテストをこなしてた。
事務所内には私一人残っていた。責任を持って消灯と施錠を行う約束で、R社に無理を聞いていただいていた。
午前1時過ぎ、作業終了。施錠を確認しながら各部屋を消灯して回った。
残るは食堂。食堂を消灯して食堂の勝手口から出て、外から勝手口の鍵をかければ完了。
しかし勝手口の外には電灯が無いため、消灯して外に出ると足元が危ういくらい視界が真っ暗になる。
昼間もだが、夜間にはほとんど誰も来ない場所なのである。
私はまず自分の車を勝手口の脇に乗りつけ、施錠を済ませたらすぐに乗車できるようにした。
そして次のように行動した。
(7/9につづく)
272 プロジェクトA(7/9) sage 2008/12/11(木) 23:25:34 ID:5kxjWlNa0
車を勝手口脇に乗り付け、車外に出た。
↓
勝手口から食堂に入った。
↓
食堂の奥の照明スイッチまで約10mを歩いた。
その間に背後で勝手口のドアがゆっくりと閉まり、ガチャリと閉まる音がした。
↓
照明スイッチに辿り着きスイッチを切った。
真っ暗で何も見えなくなった。
↓
携帯TELの灯りで足元を照らしながら勝手口に戻った。
↓
勝手口のドアノブに手を掛けて回した。
↓
開かない?・・・??
↓
ガチャガチャと回す・・・開かない!
ドアが開かない!
鍵がかかっている!!
勝手口の鍵を中から閉めるには、ドアノブのツマミをガッチャリと90度回す必要あり。
ただそのツマミは回りにくく、ドア自体を下から持ち上げるようにグッと引き上げつつ回さなければ鍵がかからないという要領があった。
ちなみに最初からツマミが回っていたなら鍵の金具がひっかかってドアは閉まらない。
自然に勝手にかかったり、扉が閉まる勢いでかかるような鍵ではない!
しかし、かかっている!