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遠くから聞こえる桃鉄のBGM。
あんなに暗く聞こえたのは初めてだった。
とりあえず色々突っ込みたい事もあったけど「まさかw?」って笑って部屋に戻ったんだ。
その後おじさんが来たり色々あったんだけど結局11時頃にはおじさんと従妹は叔母さん残して帰ってね。
んで3時ぐらいにはママンもパピーも弟も寝てて俺と姉貴2人で映画観てたんだ。電気消してね。
そしたら庭の方から砂利の上を歩く音がしてねもうそん時は前おき無しで俺も姉貴も直感したんだ。
「叔母さんだ...」
映画の音量下げて耳凝らして外の音聞いてると確実に俺の部屋の窓んとこグルグル回ってんだよ。
最初は面白半分で笑ってた姉貴も急にマジになってさ
「アタシが上手く足止めするから裏口から逃げろ!
んですぐ車庫に行け!こりゃホント冗談じゃないよ」
とか言い出す始末でね。
俺も軽くパニくって何かバッグに下着とか詰め始めてね。とりあえず車のキーと財布と携帯と煙草持って裏口でスタンバイしたんだ。そんで同時タイミングで外に出る俺と姉。
俺の部屋の窓と車庫は7mぐらいあって、今のままじゃ下手すりゃ車に乗ろうとすると叔母さんと鉢合わせになっちゃうんだ。
だから物陰に隠れて耳を凝らしていると姉貴の声が
「叔母さんどうしたのこんな時間に?」
そっから先は姉貴の声しか聞き取れなかったけど、なんか段々
声が離れていった感じがしたのね。
そんで時折笑い声とかすんの。
さすが姉貴は叔母さんに超好かれてるだけあんな!とか思いながら
ダッシュで車庫に行って車のエンジンをかけたのね、
「よし!行けるっ!」
そう思い、ギアをバックに入れてライトを着けると
ライトの先には物凄い顔をした叔母さんの姿が映ってたんだ。
あの瞬間は本当に背筋が凍った。だってさ...
作業用スコップ持ってたんだもん。
そっから先は鬼バック。急発進。
チャーリーなエンジェルも真っ青なフルスロットル。
近くのコンビニに着いて速攻姉貴に電話をすると
「いやスコップですよw!でもやっぱ完全に殺意の対象はお前のみ。
アタシとか全然笑顔でトークしてたよ。あの酒席で誰もお前の事を
フォローしなかったのは大正解だったねw」
と大爆笑な姉。
「殺意の対象が俺のみじゃなかったらあんな無茶な事しねぇよ」
とか言いつつも内心家族が心配でその日は姉貴と弟に寝ず番を。
もち武装した状態で。
そして明け方着いた祖父の家で自分の車を見てビックリ。
傷だらけ。引っかき傷だらけ。
つか叔母さんさ...
車庫にいたのかよ...
叔母さんはその数日後神奈川だかの病院に入院して今は退院して元気だそうです。
多分。
それまでいろんな心霊スポット行ったりしたけど
生きてる人間が一番怖いです。