後味の悪い話
御茶漬海苔の短編

この怖い話は約 3 分で読めます。

どっちも短編漫画。内容はうろ覚えでタイトルは忘れてしまったけど。

・御茶漬海苔の短編

あるところに仲の良い兄妹がいた。
兄は小さい頃からとても優しくて、いつも妹を守ってくれた。妹もそんな兄を大好きだった。
ある日、兄は「人の役に立ちたいから」と自衛隊?のようなところに入隊する。
妹に「お前が危ないときは絶対におにいちゃんが助けにくるからな」と約束する。
さがそこはすごいスパルタだった。上司は厳しく兄はいつも傷だらけだった。
けれど兄はその厳しさも、人助けをしたいという思いの強さから耐えることができた。

妹とは離れ離れで会うことも全然できないけれど、それでも兄は頑張っていた。
ある日、兄は上司から「○時までに必ず届けるように」と品物を預かった。
車で目的地へ向かう途中、事故の現場を発見する兄。夜の道路には自分とそのケガ人だけ。
助けを待っていては間に合わないかもしれない。病院に連れて行かなくては。
けれど任務を果たさないと。このままでは約束の時間に間に合わない。でも大ケガした人を見捨てていくなんて…。
兄は結局、任務は果たせなかった。けれどケガ人を病院へ運んだことで、人の命を救うことができた。
そんな兄の行動に上司は怒り「上司の命令を聞かんとは何事だ。お前らは何があっても上司の命令通り動くのだ。任務が最優先だ」と、兄を激しく痛めつける。

978 : 2 : 2012/05/01(火) 05:06:16.59 ID:SGrejIs80
この頃から兄は少しずつおかしくなっていく。
だんだんと表情が消えて、ロボットのように上司の命令に従って動くようになる。
一方で、兄がそんな状態になってることも知らず、妹は婚約者もできて幸せに暮らしていた。
その日、妹は婚約者と一緒に海に来ていた。妹は兄の自慢話を婚約者に聞かせている。
しかしある拍子に妹と婚約者は海に落ちてしまう。荒れた海でどうすることもできず2人は波にさらわれる。
そのとき兄は船の演習でか、ちょうど海に来ていた。上司を目の前にみんなで整列している。
船の上にいる兄を見つけて「お兄ちゃん助けて!」と妹が叫ぶ。兄は妹が溺れていることに気づく。けれど動くことができない。
妹は何度も助けを求める。兄はその姿を目にしながらけれど動けない。
次第に妹も婚約者も海に飲み込まれていくけれど、兄はどうしても動くことができなかった。
(教官、命令を)(教官、どうか任務を)
ただ心の中で必死で上司からの「溺れている者を助けろ」と命令してくれるのを待ち続けていた。

982 : 本当にあった怖い名無し : 2012/05/01(火) 05:36:35.47 ID:sL7rAtb/0
御茶漬海苔は「まあ平常運転だな」としか思わないが、あだち充は驚いた。
そんなの書いてたんだな。

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