オカルト版まとめ
部屋が女のたまり場になっている ―完結―

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店長は確か触れなかったんだよね?

>857
見えなかったみたい。
触れなかったよ。

明日はコンビニにピア連れてってみるよ。
そろそろ寝るわノシ

1017:あなたのうしろに名無しさんが・・・?:2005/06/08(水) 20:53:04 PzusVzVs

場の空気を壊すようで申し訳ないが、>>972氏、>>974氏、>>975氏の指摘するように、
>>1氏はあまりピアタソに情をかけない方が良いと思うぞ。
そのせいで、成仏できなかったり、>>1氏に危険が迫ったりして、
最終的に強制終了させる状況になったら、ピアタンをよけい悲しませる結果になるぞ。

>1017
そうかぁ…
でも、少なくとも突き放すことは出来ないわ。
出来るだけ早く解決しようって気持ちはあるんだけど、いかんせんどうすりゃいいのか分かんない。

結論から言うと、店長はピアが見えなかったし、ピアも店長が見えなかった。
けど、ピアに「応援してくれてる人、ここにいるよ」って言ったら、
ビックリしてたけど、『ありがとうっていいたい』って。
それを店長に言ったら、妙に照れちゃって、
「んまぁ、なんかあったら僕も手伝うから、って伝えてくれないかなw」
それをピアに伝えたら、『うん ありがとう』ってさ。
ピアもちょっと不思議そうな顔はしてたけど、嬉しそうだった。
つーか、こんな交換手みたいなことやったの初めてだw

なんかピアもやる気出てきたのか知らんが、夕飯食ったら『そといってくる』って出てった。
『ねててもいいよ』って。

1021:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/08(水) 21:01:25 mD99G.uw

おいーっす!

なんか心配させてるみたいでゴメン。
寝過ぎってのは前からw
俺って長時間睡眠型らしくて、10時間以上眠らないと寝た気がしないのよ。

で、今日はピアをバイト先連れてったんだけど、その報告。
ちょい待ち。

1222:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 21:48:37 cSyDnRec

とりあえず遅くなってゴメン

ていうか俺もわけわかんねえ。
かなりパニクってる

1237:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 21:52:41 cSyDnRec

いや、なんか香水買って帰ってピアに匂い嗅がせたのよ

ゴメン、少しずつ書いてく
ちょっと混乱してる

1242:あなたのうしろに名無しさんが・・・?:2005/06/09(木) 21:54:56 GXIMkiHM

まずは、買うまでの成り行きと香水の種類を。
そしてゆっくりとピアについて。

>>1242
帰りに香水の話が出てたの思い出して、割と近くのデパート?寄った。
種類は、なんか上の方に出てたディオール。安いやつ。

1244:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 21:56:19 cSyDnRec

そしたらなんか、説明しにくいんだけど、
プレイヤーのボリュームを一瞬だけ最大にして、また元に戻したみたいな感じ?になって。
音じゃなくて存在が?
ゴメン、上手く説明出来ない

1286:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 22:04:46 cSyDnRec

そしたら、「思い出した」とか言って、泣き出して。
俺も意味分かんなくて、どうしていいか分かんなかったから、
頭なでながら「大丈夫だよ」とか言って慰めたんだけど、泣きやまなくて

1314:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 22:08:24 cSyDnRec

俺もなんかテンパっちゃって、
とりあえずどうにかしなきゃと思って、
大内さんに電話した。

1337:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 22:20:23 cSyDnRec

慌てて説明してたら『とりあえず落ち着きなさい』って言われて、
そしたらなんか気持ちが楽になって、ゆっくり説明できたの。

で、話し終えたら、
『杉田の方には私から連絡しておくから、明日はアルバイト休んで、その子と一緒に私の所に来なさい』
って、住所教えてもらった。
『今夜は出来るだけその子に付いててあげて。不安定な状態だから』とも言われた。
でも、電話切ったらまた急に混乱してきちゃって。
とりあえず報告しとかなきゃと思ってここに来た。
ピアが泣いてる

1355:あなたのうしろに名無しさんが・・・?:2005/06/09(木) 22:23:36 GHetXmM6

思い出したのか・・・。
泣いているってのが気になるが。
とりあえずYOU乙カレ!!

1359:あなたのうしろに名無しさんが・・・?:2005/06/09(木) 22:24:27 GXIMkiHM

YOU!今日はもう報告はいいから落ちろ!
それがピアのためなら俺達はかまわない!

1362:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/09(木) 22:24:39 cSyDnRec

ゴメンありがとう
俺が慌てててどうすんだよって感じだよな
落ちる
ゴメン

2112:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 18:08:49 W3u5u6l.

とりあえず、終わったよ。

116:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 18:37:45 VBKQkAAU

「あたしは自分で死んだの」って。
男にひどい振られ方したらしい。
で、なんかもうわけわかんなくなっちゃって、
本気で死ぬ気はなかったはずなんだけど、よく分かんないうちに死んじゃったって。
「なんで死んだんだろ、バカみたいだね」って自嘲気味に笑ってた。
もっと生きたかったってさ。
「でも、もう無理なんだよね」って言ってた。
俺はずっと、合いの手しか打てなかったよ。
死んだ人間が自分のこと話すの聞くなんて初めてで。なんか現実味なくて。
ピアの声をちゃんと聞くのは初めてで、なんか不思議な感じだった。

139:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 18:48:17 VBKQkAAU

それで、しばらく話聞いてた。
3時くらいまでは起きてた気がするんだけど、気付いたら寝てて。慌てて起きた。
居なかったらどうしようと思ったんだけど、居た。
慌ててる俺見て、笑ってんの。
俺が「ピア、大丈夫?」って聞いたら、笑って「大丈夫だよ」って。

156:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 18:54:14 VBKQkAAU

大内さんのこと説明した。
そしたら「分かった。行こう」って。
あんまりしっかりしてるからさ、俺の方がテンパっちゃってw
「え、あぁ、うん、行こう」とか言ってんのw
それで、教えられた住所に向かった。

189:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 19:12:41 VBKQkAAU

で、着いた。
本屋だったんだけど、
『都合により本日休業させて頂きます。ご用の方は店の脇より自宅へどうぞ』みたいな張り紙があって。
店の脇のところが通路みたいになってて、奥の方に玄関が見えた。
チャイム鳴らしたら、和装した男の人が出てきた。
俺を見た後、後ろにいるピアの方見て、「□□(俺の名字)君だね」って。
「はい。大内さん、ですよね?」って言ったら、
「そうです。まぁ、入りなさい」って。
優しそうな人で、とりあえず安心した。
ピアは大内さんが見えてないみたいだった。

210:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 19:26:08 VBKQkAAU

部屋に通された。
なんか祭壇?みたいなのがあって、いろいろ置いてあった。
で、座布団が三つ敷いてあって、大内さんに「とりあえず座りましょうか」って言われて、座った。

最初に大内さんが口を開いた。
「そのお嬢さんには私が見えていないみたいだ。
見えないものに何かされるのは幽霊でも怖いでしょう。
まず、接触させてもらっても構わないかな?」

それをピアに説明したら、「うん、大丈夫」って。

文字だと伝わらないと思うんだけど、
大内さんの喋り方って、なんか優しいっていうか、静かな口調ですごく落ち着く。

229:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 19:39:44 VBKQkAAU

大内さんがピアの肩に触ったら、見えるようになったらしい。
「あ、人だ」って。

俺「おいw人だ、はないだろw」
ピア「だってぇ…」
大「まぁ、今まで□□君しか見えてなかったわけだしね、驚くのは普通だよw」
俺「あ…そうですよね」
ピア「ほらねw」
俺「いや、調子に乗るなってw」
ピア「はいはいw」
大「ははw漫才でも見てるみたいだねwいや、別に馬鹿にしてるわけじゃないよ?w」
俺「はぁ…w」
大「で…そうだ。急かすわけじゃないけど、とりあえず説明させてもらっていいかな?」
俺「あ、はい。お願いします」

281:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 20:11:16 VBKQkAAU

大「まず、今日行うことは除霊とは違う。
浄霊って言うのかな。簡単に言えば洗うんだね。洗って色々キレイにする。
君は記憶を取り戻したんだよね?」
ピア「…はい」
大「うん。つまり、今までは記憶が消えてたわけじゃなくて、
喩えれば、黒い布のようなもので覆い隠されただけなの。
それが香水の匂いに感化されて、剥ぎ取られた。
匂いってのは記憶と直結しやすい感覚だから。
おそらく、そういうことだと思うんだよ。
分かりにくいかな?」
俺「いえ、俺は大丈夫です」
ピア「うん…なんとなく分かります」
大「だから、今までは浄霊がしにくかった。
こういうことの出来る人間にも限界があるから。
見えていないものを洗うのはものすごく難しい。
でも、今は洗うことが出来る。
記憶を取り戻したときは、とても辛かったと思うけど、これで成仏…って言葉が一番分かりやすいかな。
成仏することが出来るんだよ。
それで、一つ聞きたいんだけど、YOU君はこの子が成仏することを心から望んでる?
咎めはしないから、本当の気持ちを教えてほしい」

334:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 20:31:46 VBKQkAAU

俺「はい、成仏してほしいと思ってます。
一緒にいて楽しいは楽しいけど、やっぱりそれは在るべき形じゃないと思うし。
この状態に甘んじてたら、二人共進歩出来ないし」
大「君もそう思う?」
ピア「楽な方ばっかり選ぶのはずるいから」
大「…そうか。偉いな、二人共。
馬鹿な質問をしてすまなかった。
それじゃあ、始めても構わないね?」
ピア「お願いします」
俺「…お願いします」
大「分かった。
安心してほしい。殺すこととは決して違う。
成仏は死じゃないんだ。消えてしまうということじゃない」
俺「大丈夫です。
…な?」
ピア「うん」
大「なんだ、私が一番情けないなw
…それじゃあ、始めようか。
出来れば、楽な気持ちで居てほしい」

大内さんが祭壇に向かって、祝詞?を詠み始めた。

488:YOU ◆fkXmFVGog.:2005/06/10(金) 21:10:12 VBKQkAAU

しばらくしたら、祝詞が止んだ。
俺「…どうしたんすか?」
けど、大内さんには俺の声が聞こえてないみたいだった。
大内さんはピアの方にゆっくり向き直ると、ピアに向かって両手をかざした。
どれくらいたったか分からないが、急に無音になった。
雨音も何も聞こえない状態。部屋の中がしんとしてた。
空気が澄んでくような感覚と一緒に、ピアの体が薄くなってくのが分かった。
徐々にだけど、薄くなってく。
今考えると不思議なんだけど、そのときの俺は妙に冷静だった。
よく分からないんだけど。

割と薄くなってきたとき、ピアがこっち向いた。
困った感じの笑顔で、「いろいろごめんね」って。
周りは無音なのに、それだけはハッキリ聞こえた。
俺は「…何謝ってんだよw」って答えた。

それでもう、ほとんど見えなくなって、
最後?に「ありがとう」って。
「気にすんな」って言ったときには、雨の音が聞こえてて、
ピアは見えなくなってて、居る感覚ももうなくなってた。

「…成功したよ」って、大内さんの声聞いた瞬間、もうダメだった。
涙止まんねーの。
寂しいとか悲しいとか嬉しいとかそういうのが、もうぐちゃぐちゃになってわけわかんなくなって。
「もう会えないんだよな」とか、「これで幸せになれるんだよなぁ…よかったな」とか、頭ン中ぐちゃぐちゃ。
しばらく泣いてた。
大内さんはずっと付いててくれて、泣きやんだ俺に茶出してくれた。美味かった。

それから、帰りにバイト先に寄って、店長にお礼言った。
「そーかぁ…幸せになれるといいよなぁ…」って言われてさ。
それに、またキちゃって、「そうですよね」としか言えなかったよ。

とりあえず、今はもう大丈夫だ。

530:あなたのうしろに名無しさんが・・・?:2005/06/10(金) 21:13:48 GqZJMJME

YOUさんおつかれ。
素敵な結末だったよ。

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  • 匿名 より:

    めちゃくちゃ良き話でした。最後泣いちゃいましたピアタン、安らかにね

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