洒落怖
旅館のバイト

この怖い話は約 2 分で読めます。

803 旅館人 sage New! 2013/03/26(火) 01:44:20.36 ID:gP2+dMyn0
ちょっとすると友達が「この部屋なんかいるか?」と聞く。
私は暗い部屋を見渡して適当に「扉のほうか?」という。
「いや、お前がわからないんならいいんだ・・・」後から聞いたのですがこのとき親友は私の頭のほうに歩く何かを見たようでした。
「なんだよ怖いな」とか話しながら沈黙。
そして私も何かを感じる。
説明しにくいのですが空気が動く感じ。
その布団の間のゴミに空気が乗る感じというか空気がゴミを踏みつけている感じがするのです。
簡単に言えば私たちの間20cm程の布団と布団の間をゆっくり歩いてるような。

私は我慢できなくなり「おい、今何か感じるか?」と言ったのですが、親友は
「いや、朝起きてから話そうぜ」と言うのでなんとか寝ました。

起きてから親友が口を開きました「お前が感じるか聞いたときあったじゃん?あの時さ」
私は嫌な予感がし、全身を寒気が襲いました。そしてその予感は当たる。

「俺らの間歩いてなかったか?」

聞いた瞬間鳥肌が総立ちで本当に怖いときは自然と涙が出るようで

「同じことを思っていた」と。

親友の顔からみるみる血の気が引いていくのがわかりました。
もしあの時「歩いてるか?」などと直接的なことを聞いていたら
親友は「電気つけて朝まで寝なかったな。」と言ってました。

804 旅館人 sage New! 2013/03/26(火) 01:46:01.46 ID:gP2+dMyn0
あとから聞いた話ですが親友がみた黒い何か。
あの1階の客室の位置はもともとお墓だったみたいでその墓地を潰して建てたと。
そして私たちが借りた318号室。
もともとはYさんが住み込んでいたようなのですが、「あの部屋はマジ。気にしたら負け。蘭の間なんて問題外」と。
最初に言ってくれればいいのに・・・

それからも人が足りないときにはちょいちょいお世話になり、親友は今その旅館に住み込みとして就職しています。
親友の度胸にもびっくりですが、私が生きてきた中で一番洒落になってない話です。

この怖い話にコメントする

旅館のバイト