洒落怖
パッシングする車

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オカ板住人だからこれくらい怖くないかもだけど・・・

10年ほど前、県外に転勤になった友達んちんちに遊びに行った時の話。
久しぶりに会う友達とその友達と俺で三人で飲んでた。酒も尽きて、暇を弄ばせた俺たちは誰からか
ドライブに行こう、と話になった。
野郎三人の女ッ気もないドライブも長続きする訳でなく、地元で有名らしい心霊スポットへと足を向けた。
そこでは別段、恐怖体験がある訳でもなく、後部座席に座っていた連れの連れが
「本当にやばいんはここじゃない。道一本はずれた所がやばいんだって」
と言い出し、その”本当にやばい”所に向かう事にした。

そこは本道とは外れたバイパスの様になってる一本道。ただ、旧道のためか車一台通るのがやっとの
あぜ道だった。
入り口に着くと、どこは土嚢で封鎖されており、車では進入できない。しかし、そこは酒の勢いと若さもあり、
三人で土嚢を除けて入っていった。

車一台通れるという噂は本当で、ほとんど獣道に近い。しかし、心霊的な怖い体験をすることなく、出口に
差し掛かった。が、今度は出口にはガードレールが造られており、こればかりは流石にどうする事もできず、
なんとか車をUターンさせ、元来た道を引き返した。

702 2/2 sage New! 2007/06/02(土) 22:55:19 ID:drnyzWA40

それで引き返していると、不意に後ろからパッシングしてくる車がある。最初は無視していたものの、
あまりにしつこくパッシング・クラクションを鳴らす、が続いた為、離合できる場所を見つけて車をとめた。
すると、その後ろの車も自分たちの車の後ろに停めて降りてくる。
最初は893かと思っていたものの、車は軽トラ。おりてきたのは普通のおっさんだった。おっさんは開口一発
「お前ら、なんでこっちが合図してやりよんのに車停めんのじゃ」
と怒鳴り散らしてくる。訳もわからずに生返事していると
「お前ら、窓全開に開けとったろ?その窓から女が入り込みよったん気付かんかったか?」

ひょえ~、っとなりながらも、おっさんに礼を言い、おっさんを見送った後、車に乗り込んだ時に、後部座席に
座っていた友人の友人が車から降りてきてない事に気付いた。
そして、そいつが一言ぼそっと漏らした。

「おまえら、気付けや!この道一本道やぞ?出口からもこの道に入れる訳ないやん!俺ら一台も車とすれ違うて
ないやん!俺らの後ろからパッシングできる車がおるわけないやん!!」

その話を聞いた運転手はシューマッハよりも早く山を降りましたとさ。

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