子どものころの怖い話
麺が啜れない

この怖い話は約 3 分で読めます。

845 1/5 sage New! 2011/10/09(日) 04:25:45.54 ID:GNh30fJs0
幽霊話かどうかはわかりませんが、少々精神的にアレな話を。

私はまぁ、このスレに顔を出すくらいですから怖い話とか不思議体験とか大好きな人間なのですが、
生憎そういう運には恵まれず、「皆みたいに怨霊とチュッチュしたいわー……」なんて常日頃から思っていました。
適当な洒落怖話を読んでいるときに、「小さい頃の変な記憶とか無かったかなぁ……?」とか考えることもあったのですが、
面白くも無い幼少期だったというのが大体の感想だったはずです。

けれども、今になってよくよく思い出してみればそんなことはありませんでした。
ただ日常的過ぎて忘れてただけで、実際はこうして書いている今も、というか私が現在進行形で異常なのですから。
846 2/5 sage New! 2011/10/09(日) 04:26:50.68 ID:GNh30fJs0
あれは多分、小学校3~4年ころの夏だったと思います。
恐らく、特に何事もなく子供らしい生活を送っていた私は、ある日、それも食事中に突然奇妙な感覚に襲われました。

その時食べていた素麺の食べ方が分からなくなったんです。

というか、啜(すす)り方が分からなくなりました。
確かにその直前、私自信が「ずぞぞっ」と音を立てて啜っていたはずのその麺が、
ハシでもぐもぐと掻き込む以外にどうすれば口の中に収められるのかが分からなくなってしまいました。

なんていったって私はまだ子供ですから、その時はどうすればいいのかもわからず、
混乱しながら適当に誤魔化して食事を切り上げました。
しかし、そうしてふと我に返ると異常はそれどころではないことに気付きます。

847 3/5 sage New! 2011/10/09(日) 04:34:01.21 ID:GNh30fJs0
言ってしまえば記憶がおかしかったのです。
心理学やら心理療法やらを大学で学んだ今となっては、離人症に近いような、
あるいは脳の記憶機構のうち「再認」の機能に微妙な障害を来したような症状だと思います。

具体的には、家族や友達やペットが他人事のように感じられて、親しさや特別性をまるで感じなかったり、
食べたり触れたりしたものが、あまりに常識的なものを除いて初体験のように感じられたり、
その日から年単位で遡った記憶が、元々曖昧なものだろうとは思いますが全く思い出せなくなったり……

例えば当時ピアノを習っていたのですが、その日以降の最初のレッスンでは散々なものでした。
それから好物だった麺類を啜れなくなり、トロトロと食べているうちに伸びてしまうので嫌いになりました。
他にもペットボトル飲料の飲み方が分からなくなり、咥え飲み(それもヘタクソ)しかできなくなりました。

もちろん困って親に話したこともありますが、予想通りというかテンプレというか、気味悪がって相手にしてくれません。

とはいえ、大抵のことは一回経験すれば思い出したような感覚になります。
しかし、どういうわけか麺の啜り方とペットボトルの飲み方は結局思い出せず、
最近になってようやく出来るようになりました。というか新しく覚え直しました。

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