時間・空間
X駅

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俺は五年前、大学一年の時に糖質になった。
最初は何となくやる気が起きないことから始まったんだが、そのうち
大学の構内とか、人込みの中とかで、俺の悪口が聞こえるようになったんだ。しかも人が気にしてるような、えげつない悪口が。
当時、俺はそれが幻聴だなんて解らなかった。ただ、誰かが腹の立つ
ようなことを、こそこそと囁いているというような認識だった。
俺は次第に鬱病のようになり、部屋に引きこもってしまった。それでも
悪口は聞こえてくる。俺は怖くなって、下宿の隙間という隙間を目張り
して、完全に籠城するようになった。
心配した友人が訪ねてきたのだが、話をするうちに、どうも俺の方が
おかしいという結論になり、病院へ行った。そしたら糖質だった。
(簡単に書いたが、ここまでで半年は経過している)

398 390 sage New! 2014/01/25(土) 00:03:17.03 ID:M63QCTQ20
周囲と相談し、俺が一人で生活することは困難という結論に至った。
俺は大学を休学し、急遽田舎へと帰ることにした。都会のK駅を発った
のは、夜の七時くらいのことだった。駅に至るまでの雑踏や、電車の
中では、始終、本物と変わりない悪口が聞こえていた。
電車の外は段々と暗くなり、乗客も次々降りてゆく。
俺が住んでいたK府(つうか京都府)から田舎のN駅までは、一度だけ
乗り換えをしなければならなかった。
俺は予定通りY駅で降りたんだけど、乗り換えるべき電車がない。
困り果てて駅員に相談したところ、どうやら俺は駅を間違えたらしい。

399 390 sage New! 2014/01/25(土) 00:03:53.63 ID:M63QCTQ20
「この駅で降りるはずがないんだけどなあ」と思いつつ、俺は駅員に
Y駅へ至るまでの路線を聞き出した。駅員は、この駅から出る電車
に乗り、X駅で乗り換えをしなければY駅には着かないと言った。
おかしい、おかしいと首を傾げつつ、俺は糖質だから、
俺の方こそおかしいんじゃないかとも思った。
駅員が指示する電車に乗り、俺はX駅へと向かった。
けれど後々のことを考えれば、やっぱおかしかったのかもしれない。
電車の中では、やっぱりずっと悪口が聞こえていた。
(X駅が何であったかよく覚えていない。知らない駅だった)

400 本当にあった怖い名無し sage New! 2014/01/25(土) 00:05:58.77 ID:M63QCTQ20
X駅に着いたのは、二十分ほど経った後だ。
ただX駅に着いて愕然としたのだけど、そこは山の中の駅だった。
まあN駅まで田舎の路線を走っていたこともまた事実だが、
それにしてもこの寂れ具合は驚いた。狭い山の中の集落で、まばらな
家々が見える他は、ただ田んぼがあるばかりだった。
駅員からは乗り換えるだけでいいと聞いていたけれど、次の電車が
いつ来るのか不安になってしまった。だって、線路は一本だけしか
なかったし。時刻表のようなものもプラットフォームにはない。
明かりは電球が一つあるだけだし、誰もいないのに悪口は聞こえてくる
(また間違えたのwwみたいな)し、気分は最悪だった。
とりあえず、俺はまた駅員に路線を聞いてみることにした。
駅員がいるのか、という疑問はあったが。

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