宗教
悪魔

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俺は親父からそれを聞いて、さすがに女友達のことが心配になったが、
思い返すにそんなに様子がおかしかった記憶はないから、大丈夫なんじゃないか…
そんなふうに思っていた

158 本当にあった怖い名無し 2007/05/25(金) 05:20:23 ID:YqmY+fAJ0
次の日、俺は昨晩廃屋にいった面子に事情を話して、教会に集まってもらった

全員集まったので、親父を呼びに行くと、すでに親父の表情が険しい
「悪霊がいる。お前は来なくていい。…それから、一つだけ言っとく。怖がるな」
それだけ言うと、親父は教会の方へ向かっていった

とりあえず居間で、何もせずにぼーっとしていると、AとA兄、それから
昨晩一緒に行ったBとC(Cは女の子)がすぐにやって来た
「どうだった?」
俺が聞くと、Aがこわばった顔で
「D(Dも女の子)に何か憑いてるらしい。俺たちも追い出された」
「Dちゃんが? 昨日は何ともなさそうだったのに」
俺が不思議がると、Cが涙目で言い出した
「それなんだけど、何ともなさそうだったのが、今にしてみれば逆に変な気がしない?
Dって結構怖がりだし、最初肝試しに反対してたのもDだった…車の中でもずっと不安そうだったし…」
それを聞いて、俺はあの廃屋でのことを思い出した
家の裏の沼で俺が立ちすくんだ時、俺を気遣ってくれたのはDだった
『大丈夫…?』
そう言って、彼女は少し笑っていた
あの状況で、あのDが笑う…?
あの時既に、Dに悪霊が憑いていたとしたら…
俺は背筋が寒くなって、
「親父が怖がるなって言ってた。とりあえずあんまり考えるのやめにして待とうぜ」
みんなに―半分以上は自分にそう言い聞かせて、親父とDが出てくるのを待った

159 本当にあった怖い名無し 2007/05/25(金) 05:21:49 ID:YqmY+fAJ0
どれくらいの時間が経っただろう、気まずい沈黙が流れて、
その気まずさも麻痺してきたころ、ようやく親父とDが居間に現れた
「…もう大丈夫なの?」
みんなが二人に注目する中、親父が黙って頷いた
「みんな、もうその廃屋へ行くのはやめとけ。怖がる必要はないんだ、でも、
わざわざ行くこともない。ほら、防弾チョッキを持ってるからって、
わざわざ自分で自分を撃ってみたりしないだろ? それと同じだ」

Dに憑いていたのが何だったのか、そういった説明は一切せずに、
親父はそれだけ言ってみんなを帰した
たぶんDには直接、教会の中で何か話したんだと思う

その件は、それで終わった
その後何かあったか、というと、拍子抜けするほどに何もない
ただ、A兄が爺さんに、あの呪という地名のことだけは聞いたそうだ
それによると、当時その一帯は呪(のろい)と呼ばれていたらしい
正式な住所・地名ではなく、通称のようなものだったらしいが、そこに住んでいた一族は
番地のようなものまで作り、それぞれの家に呪1-1のような感じで表札にしていという
その一族が何で死んだのか、とか、そういう核心の部分は全くわからない
161 本当にあった怖い名無し 2007/05/25(金) 06:24:07 ID:YqmY+fAJ0
>>159だが間抜けにもさるさんに引っかかったw
あと少しだけ続き

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