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361 356の続き 2009/08/18(火) 01:03:51 ID:sQTg/jWH0

ビックリしてベッドに戻り、アラームを消して...
さっきまで充満していた、あの煙草の匂いが嘘のように消えている。
壁の向こうの騒音も、ひそひそ話す声も聞こえてこない。
まるで夕立ちが過ぎ、全物が活動を始める直前の静寂、雨がどんよりした空気を洗い流し、
浄化された空気が、部屋中に立ち込めているようだ。
もしやと思い、ユニットバスのドアを急いで開けてみると...
これも何事もなかったかのように開閉できる。
煙草の匂いもない。
狐につままれたような感じだったが、耳を澄ますとホテルの同じ階に設置してある自動販売機の、
冷凍機のブーンと言う音が聞こえ、この階全体が普通の夜を取り戻したと言う実感が湧いてきた。
翌朝、睡眠不足のままホテルを経つことになったが、フロント係にあの部屋について尋ねたところ、
しばし考えた末、就職して間もないから分からないと言う回答が返ってきた。
結局、ドンドンと言う騒音が何なのか、話声の正体は何だったのか、
煙草の匂いは何処から来て何処に消えたのか等、謎ばかりが残ったが、
今から思うと、わざと誰かがアラームを午前3:00にセットし、怪現象が止むようにしたとも思える。
もし、大阪(伊丹)空港周辺で、格安ホテルに宿泊する際には十分に注意を払って頂きたい。

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