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839 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/08(金) 04:18:44 ID:D671oOEeO
投下してやろう
蝦夷地開拓時代、本土の開拓民集落がいくつかできたそうだ
その一つ、確か道央の方の話
明治時代、政府の政策にで多数の有志が北海道の開拓のため入地した
開拓前の未開の地は開拓を拒む鬱蒼とした森林地帯、しかしそこに果敢に挑んだ人間は、食料も、医者も、なにもかも不足しているなか、少しずつだが畑や家、道を造った
その課程で開拓民はあるものに悩まされた、熊だ
道央の深地はアイヌすら立ち入らない地帯、熊は人間を驚異とはまだみなしてはいない、しかし人を襲うということはなかった、はじめの頃は
ある年の秋、夏に異常な冷夏になり、作物に甚大な被害がでた、山の植物に深刻な影響がでたらしい
その秋は鮭の遡上も少なく、開拓民も食料の確保にかなり困っていた
それは、熊も同じだった
ある日の夜、おばあさんが外の物音に気づき、鹿か何かが外に干していた大根を食いにきたのかと思い外に出た
ボキ!バタバタ!!という何かが折れる音と大根がたくさん落ちる音
おばあさんがおびえながら裏に回る
その日を境におばあさんは突然いなくなってしまった
840 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/08(金) 04:37:34 ID:D671oOEeO
それ以来、月に2~3人度の程度で人が居なくなった
居なく人は老人、女、子供であった
夜、トイレに行ったものがいなくなり、朝気づくと家族が一人いなくなり、ドアが開けっ放しになっている
もちろん居なくなる度に大勢でそこらじゅうを探し回ったが見つからない、ひとの足跡すらないのだ
神隠しや人柱、いろんな噂が立ったが確証は何一つなかった
冬になり雪がしんしんと降り積もる中、また、一人子供が消えた、しかし、今回は痕跡が残っていた、雪に引きずられた後が残っていた
その後は山に向かっていた
人々はその後を追い深山に分け行った、一つ山を越えた岩屋に後が続いていた、そこには骨が落ちていた、乾いた骨、乾いた骨、何かの動物の骨かと思っていたしかし、その奥の生乾き骨には黒い毛の固まりと皮と肉片が付いていた
村へ急ぎ立ち返り、状況を説明した、事を政府の役人に告げるため早馬がでた、事態を聞いた役人は狩人をよこした、それにより住人は初めて熊の存在を知った