中国・朝鮮

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俺とマサさんは前と同じように車を乗り換えながらPの待つあの場所へ戻った。

653 傷(4) ◆cmuuOjbHnQ sage New! 2007/03/13(火) 01:24:08 ID:0uC8VoME0

Pの話だと、マサさんが女の部屋を祓った晩、井戸から耳には聞こえないが頭の中に響き渡るような
地獄の底から響いてくるような低い「鳴き声」が聞こえたそうである。
そして、朝になると体からすうーっと何かが抜け出ていったのを感じたのだという。
それは、井戸に吸い込まれては行かなかったらしい。
土地と俺達の縁を切る儀式を行い、俺達は歩いて結界を越えた。
まるで何もない土地であるかのように、今度は何の抵抗も感じなかった。

俺たちは、往きに立ち寄った電気量販店の駐車場でキムさんの車を待っていた。
車の中で、
俺「あの仏壇の中身は、今は井戸の中なのですか?」
マサ「ああ」
P「井戸から聞こえた声は?」
マサ「鬼の哭き声だ」「あの井戸の中身もいつかは浄化されて消えて無くなる日が来る。
奴らもその日を待ち望んでいる。その日はまた遠くなったけれどな。
お前達に憑いていた悪霊の声なのか、井戸の中にいたものの声なのかは俺にも判らないよ」
「で、久しぶりの娑婆だ。お前達、何がしたい?」
P「酒」
俺「女」
マサさんは鼻で哂った。
キムさんの車がやってきた。
俺達はマサさんの車を降り、去ってゆくマサさんを見送った。

終わり

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