中国・朝鮮

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一族を絶やすようなレベルの祟りになると地脈や鉄杭を用いた方法では
浄化以前の「鎮める」段階で100年、200年といった時間がかかってしまうし、
一族に祟りが行き渡り絶えてしまう。
特に祟りの元となったもの、祈りや信仰の対象であったものを「物」として「金で買う」と言う行為は、非常に強い祟りとなるそうだ。
霊力の高い品物だと移動する先々で祟りを振りまき、「売買」される事により纏った「穢れ」により、非常に性質の悪い悪霊となってしまうのだそうだ。
だから、出所不明のアンティークの品物、特に宗教に関わる品物は売り買いしない方が良いらしい。

590 傷(3) ◆cmuuOjbHnQ sage 2007/03/12(月) 03:59:00 ID:WgOItSsC0

マサさんが「祟られ屋」だと言うのは、金銭やその他の「対価」を受け取って儀式(内容は判らない)を行い、
その「一族」の代わりにマサさんの「一族」が祟りを受けるからだ。
マサさんと例の「井戸」は「繋がって」いて、マサさんを通して井戸に送り込まれた「祟り神」は
祟りや呪だけを井戸の「悪霊」に吸い取られ、結界の外に拡散してゆくのだと言う
(井戸の中にはマサさんの父親の遺髪と血、マサさんの髪の毛と血と臍の緒が入っているらしい。
これは聞き出すのに苦労した)。
鉄杭の結界は「神」や「清いもの」は外に通すけれども、「穢れ」や「悪霊」は外へは通さない
(外からは引き寄せているらしい)。
簡単に言うとそんな原理らしい。

591 傷(3) ◆cmuuOjbHnQ sage 2007/03/12(月) 04:02:04 ID:WgOItSsC0

マサさんがPと俺を呼び寄せたのは、Pの一族(父方)は朝鮮半島にいた親類縁者が朝鮮戦争で死に絶えてしまっており、
Pは一人っ子で、Pが死ぬとP一族が絶えてしまうかららしい(母方の一族、嫁いで家を出た女は関係ないそうだ)。
俺がPと同様に呪われた原因は、Pから祟りに関連して金銭を受けたことによるらしい。
ただ、事故や病気(癌や心筋梗塞、脳溢血)といった形ではなく、外傷という形で現れた非常に稀なケースらしい。
そして、生霊と女の家の「守り神」がどうやら一体化しているらしいこと。
「神」の霊力も強いが、生霊を飛ばしている女の「霊力」が非常に強いらしい。
しかるべき修行をすればテレビに出ているインチキ霊能者が束になって掛かっても適わないレベル。
その霊力ゆえに「神」と一体化したとも言える。
P家に売り込みに来た祈祷師のオバサンも、市井にいる祈祷師・霊能者の中で、
彼女よりも強い霊力を持つ人は10人いるかどうかというレベルの力を持った人だそうだ。
ただ、傷を受けた原因は俺とPの個人的要因もある。
俺はユキと何度も交わる事により精力や「気」を極度に浪費していた事、Pは深酒をして酒気も抜けていないような状態で、
しかも寝不足で、俺と同様に非常に「気」の力が落ちていたことだ。
俺達のように極端な例は稀だが、薬物や大量のアルコールで精神のコントロールや気力が下がった状態、
荒淫によって精力を浪費した状態で心霊スポットなどに足を踏み入れる事は「祟り」や「憑依」を受ける危険や可能性が
非常に高くなって危険なのだと言う。

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