子どものころの怖い話
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ひょうせ・渦人形
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ただ、燃え残った人形の胴体に、焼け焦げ消えかかった文字で
「寛保二年」という記述と、完全に燃えて文字数しかわからない作者の名前6文字、
それとはっきりとは解らないので残っている文字の痕跡からの推測だが、「渦人形」という
単語が読み取れた。
お坊さんが言うには、とにかく正体は不明だが何らかの呪物である事はまちがいないらしい。
燃え残った残骸に頭と動を繋ぐ棒の部分があったのだが、そこにびっしりと何か
呪術的な模様が書かれていた痕跡があるのが確認できたとの事だった。
その後、今に至るまで俺も含め当時のメンバーには知る限り何も起こっていない。
お寺のお坊さんからは、人形の正体がわかったら連絡をくれるという話だったが、あれから
数年経つが未だその連絡も来ない。