洒落怖
本家

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914 本家1 sage New! 2009/06/01(月) 22:36:58 ID:jD38EY+J0
母方の実家が結構でかい家なんだよ
元は武家とかだったらしい
で、本家から歩いて10分くらいにあるところに神社がある
そこが分家が管理する所になってる

代々長男が本家を継ぎ、次男が神社を継ぐそういう決まりらしい
神社の息子がそのまま神社を継げばいんじゃね?とか思うんだけど
なぜか次男には息子が生まれない
産まれても女の子ばっか
だから、本家の次男が継ぐって決まりらしい

昔は先代の末娘を嫁に貰い、婿養子として入ってたらしいけど
少し前から自由恋愛とかで普通に養子のみらしい

そうやってかなり長い月日をそのような形で家を守ってきた
家康が天下取りする前からの家臣だとかいうんで、それなりに長いらしい
興味無いんであんまりしらないけど

916 本家2 sage New! 2009/06/01(月) 22:45:00 ID:jD38EY+J0
だけど祖父の代で異変が起きた
長男である祖父に弟が出来たすぐ後に、なんと分家に男の子が誕生したという
いままでも珍しくはあったが、何度か男の子が生まれることはあったらしい
だけど、全て9つの歳を迎える前に死んでしまったんだと
だから、その子も大きくならずに死ぬと思われていた

だが、予想を裏切りその子は9つを過ぎてしまった
そしてなぜかその子は本来分家を継ぐはずの弟と瓜二つだった
むろん血のつながりはあるので、似通うのはおかしくない話だ
しかし、それだけでは説明できないほどよく似ていた

まるで双子にしか見えないその子と弟は似ているのが外見だけではなかった
弟が好きなものはその子も好きで
弟が嫌いなものはその子も嫌い
なにをするにも似通っていて、少し不気味だったらしい

しかし当の本人たちは、とても趣味が合う従兄弟としてまるで兄弟のように育ったという

918 本家3 sage New! 2009/06/01(月) 22:49:54 ID:jD38EY+J0
高校を卒業する年のこと、2人は親戚一同の前に呼び出された
問いただされたのは神社を継ぐ意思があるかというものだった
分家を継ぐものとして育てられた弟はもちろん、その子も継ぎたいと言った

まさか、その子がここまで生きているとは思ってなかった大人たちはとても悩んだらしい
その結果、ひとまず神系の修行をさせ、ふさわしい方を継がせることにしたという

2人は同じ大学に進んだ
家から離れ、同じ下宿に住んだ二人は切磋琢磨し合いながら、仲良く修行に励んだという
やはりそこでも双子に間違われていたと聞く

祖父は時々彼らの元を酒を片手に訪れては、朝まで飲み明かしたりしたという
弟はちびちびと大切そうに舐めるのに対して、その子は豪快に煽るように飲んだそうだ
ただ、飲む量は変わらず、うわばみ二人に対して持ってきた酒はすぐになくなり3人で他の部屋に酒をたかりに行ったらしい

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