占い・おまじない、呪い
おまじない

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726 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/11/15(土) 00:59:33.43 ID:bOKZF1vf0.net
それは、好きな人に恋敵がいたら、恋敵の名前を紙に書いて件の踏切に置かれた献花台の花瓶にその紙を入れると、悪霊が恋敵に祟りを起こしてくれるという物騒なモノだった。
不謹慎な噂に装飾された罰当たりな『おまじない』だったが、実際に友達の姉の死後四人の男女が亡くなっており、その『おまじない』は一部の女子達の間で強く信じられていた。
そして噂が広まりきった時、どういった訳か、亡くなった女性の母、つまりオレの同級生の母親にまでその『おまじない』が伝わってしまった。
その後同級生の母親は娘恋しさで、深夜に何度も献花台のそばで寝巻姿のまま徘徊する姿が目撃されるようになり、遂には完全に心を病んで、同じ踏切で自殺をしてしまった。
通夜の席で、オレは再び口さがなく噂話に興じる大人達から、献花台の花瓶の中に、亡くなった同級生の母親の名前が書かれた紙が見つかったと盗み聞いた。

727 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/11/15(土) 01:03:04.77 ID:bOKZF1vf0.net
やがてあまりに続いた悲惨な事件に、さすがに不謹慎すぎると噂話も下火になった。
姉と母親を亡くした同級生はその後直ぐに引っ越してしまい、その後どうなったかオレはまったく知る事が出来なかった。
通夜の席で泣きもせず呆然としている同級生を見ていたから、この街から離れた方が良いと誰もが思っていたから、引っ越しの理由はクラスのお別れ会でも誰も口にすることはなかった。
そうしてやがてオレもそんな事件のことなどすっかり忘れていた訳だが、娘の一言で思い出したくもない記憶がありありと蘇ってきてしまった。
娘の髪を乾かしながら、詳しい部分を濁しながら過去の事件を説明し、娘には悲しい事件があったところだから、面白半分でそういう事をしてはいけないと諭しておいた。

728 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/11/15(土) 01:04:44.75 ID:bOKZF1vf0.net
ただ、オレにとってもそれは大昔の事件であり、ちょっとした好奇心で、神様はどんな力を使って両思いにしてくれるのかね?、と娘に問いかけたところ、娘はよくわかんないけど、と前置きをして教えてくれた。
「なんかね、絶対離れないようにしてくれるんだって」
オレは思った。
そりゃそうだろ、挽肉が混じり合ったら、誰にも分けらんねぇよ。
娘には改めて、絶対にその場所に近づかないように強く言い聞かせておいた。

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