洒落怖
人間の力

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「・・・・おとうさん・・・・」

そう言うと彼女は腹に刺さったままの包丁の柄を再び両手で握り締め、
最後の力を振り絞って更に深く自分の体に引き込んだ。

血と血と血。俺は一生忘れない。

ベッドに飛び散ったそれは、俺の視界を一瞬、赤く染めて、頬の上をつたった。血には匂いがあるのだ。鼻につくような冷たい匂い。
誰にもそれは流れている。そしてそれは俺の中にも流れていると思うと、ぞっとする。
彼女はもう気絶していた。意識は無かった。俺は彼女の頭を抱きしめて、叫んでいた。わけのわからないことを必死で。
その後誰かが部屋に入ってきて、俺は彼女と一緒に病院まで搬送された。
救急車の中で彼女は応急処置を受けていたが、結局意識の戻らぬまま、明け方に死んだ。

99 名前:96 ◆ocHvfbSk 投稿日:02/01/31 01:22
彼女の死んだ本当の理由はわからない。どうでもいい事だ。死ぬ理由を知った所で、それで彼女が戻ってくるわけじゃない。
けれど、俺は彼女の死が理不尽なものだとは思わないことにした。
彼女は苦痛から逃れようとして彼女にできる方法で自分を救ったのだ。
むしろそれは幸せだったのだろうと思う。彼女を救えなかった事は残念だが、それも今となってはどうでもいい事だ。
ハァめんどくさい・・・本音を言おうか。俺は今さっきまでしていたオナニーまで断念して、この糞女の話を書いている。暇だからだ。
そうだ、2ちゃんねるのみなさん、おまえらにいい事を教えてあげる。
人間の力など、本当の絶望の前には大海をさまようボートのように何の力もない。
愛にはその力がないのだ。おまえたちがいつももてはやしている愛。それは無力だ。
俺にはもう感情がない。だからこの話に出てくる感情は、すべて無くした感覚のただの記憶に過ぎない。誰かが死んだら笑うふりでもしてやるサ。
俺はただ与えられた生活を毎日、時間をたれながしながら生きているだけだ。
おそらくこの書き込みを終える頃には、俺は絶望も失望も忘れて、女の尻をおいかけまわしているだろう。それもどうでもいい事だ。
2ちゃんねるのみなさん、俺には生きる気力も死ぬ気力もない。
俺のような人間を本当の自由というんだよ。死ぬ必要性がないから死なないだけで、いつだって死ねる。
口ではなんとでもいえるな・・・じゃあつまらないからネタ提供。

今からあの糞女がしたのと同じやり方で自殺します。

ちょうど包丁もあるしね。回線切って首つりますなんてしゃれみたいだよな(wでも回線は切らないでおくよ。
俺の血液が体から抜けていく間、おまえらは好きにこれをROMればいい。回線はつなげておけ。
幽霊が存在するなら、ひょっとしてオカイタのみなさんの家に行くこと位できるかもしれないからな。
なんで化けてでるのか?なんて野暮なことは聞くなよ。お前らのことだって俺はちゃんと考えている。俺の今の気持ちはこうだ。

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