洒落怖
女の子

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103 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/14(木) 06:41:56 ID:U+CBBnRq0
先輩はアイアンクローみたいに俺の顔を掴んで自分に向けさせ
「○○くん、小学生の子が居るけど気にしないでって言ってたでしょ」
と、さっきとは全然違うけど、ちょっと厳しい口調で言われた。
どうやら、AとBが普通に話しかけてた女の子が、先輩の言ってたその
「小学生の子」だったらしい。
あんなにも普通にあっちの世界の人が居た事に俺はびっくりした。
AとBは突然子供を怒鳴りつけた先輩に若干怯えつつ、仕事をサボっていた事を
咎められたと思ったらしく、イソイソと作業に戻ってた。
そこに舞台の下手側からCが帰ってきた。
「Dセン(先生の意)ちょームカつくんだけどー!説教長すぎ!もー夜じゃんさー」

おかしい。
Cはいつから居なかった? 
Cは仕事を全くしないで、遊んで、飽きて、寝てたはずなんだ。
俺、A、B、呆然
「C君、バリバリ仕事しないと明日に間に合わないよ」
「ういーす、遅れてすんませーん」
先輩は何事も無かったように普通にCに指示を出してた。
5人は黙々と作業した。

104 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/14(木) 06:43:17 ID:U+CBBnRq0
明日の文化祭は体育館での集会から始まる。
朝の集会用のセッティングとして、2人1組になって
舞台の両サイドにある短いバトン(幅の短い幕を吊るヤツ)の幕を交換してた時。
壁に固定してるワイヤーを解いて1本ずつ舞台上に降ろしてた
壁にカーテンを固定するのに似たフックがあって、それにワイヤーが巻いてある。
バトンは上下2本づつ下手は俺と先輩、上手はAとB、遅れてきたCは中央に吊る
文化祭のパネルの準備をしてた。
バトンはそれなりに重く、ワイヤーを解いた後にゆっくり降ろすのは
力が要るので女の子にはちょっと不向きな作業だ。
分担は、俺がバトンの昇降係り、先輩が幕を付け替える係り。
1本目を降ろして先輩が付け替え作業をしてる時に、
さっきの女の子の事を聞いてみた。
「ここ1年くらいかな、たまに居るんだよね。普段はバトンの上に居てね」
話の途中で天井付近のバトンを見上げると、うっすら女の子が見えた気がした。
「先輩…」(見えた気がした事は言えなかった)
「普段は見てるだけなんだけどね、今日は文化祭控えて気が立ってるのかな?」
「そうなんですか…」
と、2人で上を見上げた時、
視界途中で別のバトンのワイヤーが解けてくのが一瞬見えた
やばぃっ! 思った瞬間には猛烈に上に引き上げられてくワイヤーを掴んでた。
バトンは先輩の頭上50センチくらいで止まった。
先輩はドラマで車に引かれる役みたいに、両手を縮こまらせて固まってた。
俺の手は火傷なんてもんじゃなく、手のひらの皮が一直線にべろんと行ってた。
上を見上げたけど、女の子は見えなかった。

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