洒落怖
ミヤウチ様

この怖い話は約 3 分で読めます。

・昔先祖が迷惑をかけた相手に憑かれた。
・犬神憑きの家に妬まれた。
・狐に憑かれた。
・山の神様に気に入られた。

とバラバラの状態です。
ただ、曾祖母の様子がおかしくなって、誰かに見てもらったのは本当だと思います。
ちなみに、俺の実家は日本有数の過疎県にあるんですが、犬神家系というのは結構あります。
一種の差別用語なのかもしれませんね。

602 488 sage 2009/06/09(火) 07:23:37 ID:Zn6OgANq0
そんなわけでお祓いを受けたのですが、様子は一向によくなりません。
そこで藁にもすがる思いで、当時はまだ神棚に祭っていたミヤウチ様の部屋に、
曾祖母を寝かすようにしたそうです。
それから何日かした深夜、曾祖母は物凄い悪臭で深夜に目を覚ましたそうです。
いったい何事かと体を起こし、隣で寝ていた曾祖父を起こそうとしたのですが起きません。
どうしようかと考えていると、
中庭でなにかがうろついているのが見えたそうです(夏か何かで襖を開けていたのでしょう)
それは猿のような奴で時々四つん這いになりながら、
庭の中心にある岩の周りを歩いていたそうです。
鈍い曾祖母も今までの経緯もあってようやく状況が分かったらしく、
震えながら息を殺していました。

そいつはしばらく、同じようなリズムで一定方向に岩の周りを回っていたのですが、
突然岩の後ろに隠れたところから出てこなくなりました。
そして、少ししてから入ったほうから出て、つまり逆向きに歩き出すと、
まっすぐに曾祖母の方に歩いてきたそうです。
曾祖母は、必死に曾祖父を起こそうとしたそうですがやっぱり起きません。
そのうちにそいつは軒下近くまで近づいてきました。
もう駄目だと思ったとき、屋根の上?から大きな手が伸びてきて(物凄い毛むくじゃらだったらしい)
そいつをキュッと掴むと、あっという間に引っ込んでしまったそうです。
それっきりそいつは居なくなり、曾祖母は恐怖から気絶してしまいました。
次の日の朝に曾祖母の目が覚めると、かなり無茶な体勢で意識を失ったのにもかかわらず、
きちんと布団に入った状態になっており、代わりにミヤウチ様の神棚はむちゃくちゃになっていたそうです。

曾祖父と曾々祖父はミヤウチ様が守ってくれたんだと言い、それ以来、曾祖母の体調も元に戻りました。
それからミヤウチ様の祭壇は巨大なものに変わったそうです。
曾祖母は生前はよくこの話をしていたそうで、
「あの時、本当に○○(我が家)の人間として認めてもらったんだ」としきりに口にしてたとか。

以上です。
まあ、俺を怖がらせようと脚色されていた部分もあったと思うので、
出来るだけ聞いた話の中から共通する部分で組み立てました。
色々と凄いことになっている話もあるのですが、それは流石にウソでしょうw

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