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夏休みが終わり、始業式の日でした。朝、墓地を通ると同じ垣根の下からかなりの臭いがしました。
今度は子猫でした。
326 本当にあった怖い名無し sage 2009/03/27(金) 17:31:10 ID:jBUG9e9x0
ただ、既にかなり朽ち果てており、目玉も無く体はだいぶひしゃげてました。
今度は無くならないようにとその垣根の下に枯れ木の枝やら枯葉を置き見つかりにくいようにしてみました。
一週間ぐらいはそこにあったのですが、やはりあるときその子猫の体も無くなってしまいました。
本当に、悔しかったです。その後もカラス→ネコと続きましたが、やはり良いところで無くなってしまいました。
中学2年生になった頃、その時はネコが無くなった後でしたが、いつものように垣根そばを通ってみました。
なんと驚いた事にホームレスみたいなおじさんが垣根の前にしゃがみ込んでいました。
327 本当にあった怖い名無し sage 2009/03/27(金) 17:32:31 ID:jBUG9e9x0
それを見た瞬間、全てを悟りました。
同じ場所に動物の死体を置き、時間が経つと持っていってしまうのはこのおじさんなんだろうと。
しばらく垣根の前で立ち止まり、そのおじさんを見ていました。見ていたというよりは得も知れぬ腹立たしさがあったので、睨んでいたんだと思います。
するとそのおじさんがこっちを見ました。変な顔です。喜んでいるのか泣いているのか分からないような顔をしてました。
その顔を見てたらなんだか可笑しくなってきて、「あははは」と笑いながら家に帰りました。
その後も鳥やら小動物の死体が続きました。確かカラスとネズミだったと思います。
328 本当にあった怖い名無し sage 2009/03/27(金) 17:36:20 ID:jBUG9e9x0
そして中学2年生の夏休み前、またそのおじさんが垣根の前にしゃがんでいました。
春以来会っていなかったので、久しぶりだなと思っていましたが、それ以上にいつも良いところで死体が無くなるので腹立たしさのほうが勝っていました。
何かを言ってやろうと思い、死体を持っていかないで欲しいという願いを込めて、
「止めろ!」
って叫びました。するとそのおじさんが振り向きました。泣いていました。泣いていたんですが、段々と気味の悪い笑い顔に変わり、こう言いました。
「酷い子供だなぁ、君は」
酷いのはあんただろ!と思っていたのでまたなんだか可笑しくなって来て笑いながら家に帰りました。
夏休みに入ると郊外に住んでいた祖母が死にました。老衰でした。
329 本当にあった怖い名無し sage 2009/03/27(金) 17:37:20 ID:jBUG9e9x0
なんだかやっぱりひしゃげた体でした。
ちょっと生きているときより小っちゃくなったかなと思いました。やっぱり見続けられないのが悔しかったです。燃やさなくても良いのにと思います。