洒落怖
幼馴染み

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239 本当にあった怖い名無し 2009/02/04(水) 15:45:05 ID:87KGWxCV0
気がつけば大きい道(国道)を走っていたつもりがどんどん細い道になった。
右手には琵琶湖が見える。
街灯も無い真っ暗な道を3人は無言でひたすら走った。
トンネルを通った。明かりは全くない。20~30mのトンネルなので
あまり必要ないのだろう。トンネルに入った途端先頭のSが急ブレーキで停車した。
それに続き2人は停車。
私「どうしたん?」
S「何かわからんけど、誰かが飛び出して来た。黒いの」
3人で周りを見渡す。誰もいない両脇はトンネルの壁。
道幅は車が普通にすれ違う程度なのでそんなに広くはない。
私「何も無いよ。疲れてるから目の錯覚だって、行くぞ」
そこからは私が先頭を走ることに。
トンネルを抜けもう一つ同じようなトンネルに差し掛かった瞬間
右側を黒い何かが通ったように思えた。構わず走った。
トンネルを抜けると更に道は狭くなった。
右手に琵琶湖が見える。ガードレールの向こうは草が生い茂って真っ暗だ。
突然、草むらがガサガサガサガサー!揺れたというか、動いた。
何だか怖くなってスピードを上げた。
ガサガサは追いかけて来た。というか並走している。
風よりももっとはっきりした何かが並走している。

240 本当にあった怖い名無し 2009/02/04(水) 15:47:21 ID:87KGWxCV0
私は何が何だかわからなくなり、とにかく逃げることしか頭に無かった。
グッとスピードを更に上げようとした瞬間。
前からものすごいスピードで、光が向かって来た。
ヤバい!と思った。ふと体が軽くなって、音が無くなった。
気がつくと、自転車をこいでいる。前方に誰かの姿が見えた。
だんだん近づくにつれて、そいつが道の真ん中までゆっくり動き、両手を広げて立った。
丁度、ハグするような感じか、子供がとおせんぼするときのポーズだ。
気持では 退け!と思ったが足が勝手に止り、手がブレーキを握った。
顔は解らなかったが、Dだとわかっていた。
私は来た道を引き返す事にした。ここで記憶が終わっていた。
気がつくと私は病院にいた。
目だけで周りを見ると、誰もいない。ドラマのように両親、兄弟が見守る中でというのは
あんまり無いんだなと、後で思った。
かなりの時間が経って、両親と姉が来た。その後、FとSも来た、泣いていた。
みんなが帰った後、Dが一人でやって来た。
お互い一言も発さず(私は顎が砕けてたので話せませんでしたが)ずっと、その空間に居た。
Dが帰った。というか消えた。

241 本当にあった怖い名無し 2009/02/04(水) 15:49:54 ID:87KGWxCV0
私は謎のガサガサ後、車に跳ねられてしまいました。
医者的には、助かる確率はものすごく低かったらしいです。
Dは出発前に私が電話したタイミングでは、既に亡くなっており
電話に出たのは誰ぞ?という疑問もあります。あまり書くとアレですが
死因は癲癇発作が引き起こした、落車からの轢死で、頭部の損傷が酷かったようです。
私たちとの待ち合わせ場所に向かう途中の事でした。
ちなみに、ガサガサ時SとFは後ろから私を見ていたのですが、
黒い大きな影が草むらから私に被って来て、その瞬間車と接触したとの事。
Dが連れて行こうとしたという噂も立ちましたが、私は決してそうでは無いと思ってます。
夢かどうかわかりませんが、とおせんぼしていたDらしき人は、よくよく考えると
こっちには来るなという事だったのだと、勝手に理解しています。
無事退院後、真っ先にDの家に線香をあげに行った時、
玄関開けた瞬間、Dが後ろ向きで座ってて、シャレにならない程驚いた。
お、お、お、おお母サン!Dが!と言うと。Dのおばさんは
「あんたからも、早う成仏しいやって、言ったって」と言われた。
帰りに私の靴がいくら探しても見つからず、Dの靴を借りて帰った。
そういえば昔は良く靴の隠し合いしたなーと思った。
まあ、おばさんが隠してたらそれはそれで怖いんだけども。

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