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37 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/01(月) 06:54:03.76 ID:9rCttc7T0
こないだじいちゃんの法事で思い出したから書く
中学生1年の時、じいちゃんが死んだ
76歳だったかな?とくに痴呆でも寝たきりでもなく、ギリギリまで元気なじいちゃんだった
うちの地元は盆地状に広がる小さな田舎町で、じいちゃんちは山を少し登ったとこにある
俺と両親は町場のほうに新しい家に住んでて、じいちゃんは一人暮らし
いざ通夜をやるって段になっても、家までの道がよろしくないのでお寺でやることになった
盆地の真ん中あたりにある、高台の大きなお寺 檀家数も多い、立て直したばかりの寺だった
じいちゃんの入った棺を本堂の脇にある広い和室へ運び、通夜まで預かってくれることになった
うちの両親や親戚何人かで一緒に泊まることになり、敷布団とか用意してもらって寛いだ
料理頼んで昔話して、お酒の入った親戚はもう雑魚寝ムード
俺はすることないからお寺を探検してた
本堂の隣の和室ゾーンに台所や物置やトイレがあり、廊下の端に扉を隔てて向こう側が住職さんの居住スペース
和室まわりのトイレはひとつだけで、こちら側のトイレも使ってかまいません、と住職さんに言われていた
俺はトイレ使ったついでにちょっと見て回った
和室からの扉を抜けると同じような廊下が続いてて、左手に住職さんの使うトイレ
その向かいに本棚が備え付けてある 壁に埋め込まれた、天井まである本棚
分厚い辞典とか、仏教関係の難しい本に混じって、一部日本庭園の写真集や、京都の寺めぐりの本なんかがある
そういう俗っぽい本を選んで暇つぶしに立ち読みさせてもらってた
普段と違う雰囲気で興奮してるのか、寝付けないので長いこと座り込んで読んでた
夜中回って親戚連中も、住職さんも全員寝てるな、って時間に「シュルシュル」と音がした
親戚連中が寝てる和室ゾーンの方向から聞こえる 本から顔をあげてふっとそっちを見た
廊下の途中にある引き戸の扉がすぐ近くにあって、そこの向こうから聞こえる
その扉はつまみをくるっと回すと鍵がかかる簡易的なもので、防犯用か、あとからつけたもの
真ん中にマンションとかにある魚眼レンズがついてて、そこから向こう側の灯りが漏れてる
立派なものではなく、ごくごく簡易的な覗き穴で、どちらからも向こうが見える
まだ音がシュルシュルしてるから、立ち上がってそこを覗いてみた
38 本当にあった怖い名無し sage 2011/08/01(月) 06:57:02.94 ID:9rCttc7T0
穴からまっすぐ廊下が続いてて、そこの突き当たりに本堂に入る襖がある
そこに向かって着物を着た女性がゆっくり歩いて行ってる
親戚はまだみんな普段着だから、誰だか一瞬では分からなかった
お寺の関係の人か、それとも遅れて到着したじいちゃんの知人か、何とも言えない
遠ざかっていく背中から、小柄で背の小さな上品なおばさんを連想した
髪は腰くらいまであって、足首だけを動かして床を舐めるようにするすると歩いている
それで畳とこすれて「シュルシュル」と言ってたわけだ
俺が出て行って挨拶したほうがいいのかな、両親は起きてないのかな、と覗いてると女性が立ち止まった
