洒落怖
井戸に落ちる女の子

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Aはあの後(今年の4月)から毎週日曜にあの寺へ行ってたらしい。
いつもSさんが応対してくれたんだけど、一般参詣者は中へ入れられないということでいつも断られていた。

先々週の日曜日もAは友人と二人で寺へいったんだけどやっぱり寺へ入れてもらえなかった。
そこでAは「入れてくれないんなら、警察に全部言うぞ。いいのかー。」と寺の前で叫びまくった。
しばらくしたらSさんが、住職がAとだけなら会ってもいいと伝えに来た。
友人は車で待ってもらうことにして、Aは住職と会うことにした。

SさんもOさんも同席はせず、住職と二人きりで。

922 747 sage New! 2011/07/03(日) 01:44:40.53 ID:f43ckCFY0
A「単刀直入に聞きますけど、あなた、昔、女の子をあの井戸へ突き落としたでしょ?」

住職「・・・・・。」

A「正直に言ってくれないなら俺は何度でも来ますよ。」

住職「・・・もう20年以上前の話です・・・。私の妹に娘がいましてね。
   この子が可愛かった。妹の幼い頃にそっくりだった。
   私はとにかくこの姪が可愛くて可愛くて、
   それで・・・突き落としてしまったんです。」

A「・・・意味がわかりませんけど。」

住職「わかりませんか?まぁ、わからないでしょう。
   姪は死にましてね、事故死です。」

A「事故死って・・・あんたが殺したんじゃないか。」

住職「事故死ですよ。事故死ということになったんですから。」

923 747 sage New! 2011/07/03(日) 01:48:18.51 ID:f43ckCFY0
A「あんたその女の子に取り憑かれてるよ。取り殺されるんじゃないか?
  あんた坊主だろ?いいのかよ。改心しろよ。女の子も成仏できねぇよ。」

住職「そう。私は取り憑かれています。姪は私のことを恨んでいますよ。
   いつまでも私のそばにいてくれるんですよ。成仏なんてとんでもない。
   ずっと私と一緒です。これからもずっと。」

住職は話してる間ずっと笑顔だったという。
さすがにAも言葉を失い、それと同時に今まで使命感で忘れていた恐怖が沸き上がってきたらしい。

住職「もういいですか?ではお帰りください。もう2度とこの寺へ来ないように。
   今度来たら私にも考えがありますので・・・。」

Aは友人には何も話さずに帰った。

電話で話を聞き、さすがに殺人を自供したんなら警察に言ったほうがいいんじゃないか?とAに言ったが「・・・いや。俺はもう無理です。もう関わりあいたくないです。」と俺と同じ状態になっていた。
俺ももちろん関わりあうつもりはない。

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