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俺「あの、意図してというより・・・取り憑かれてるんじゃないんですかね?大丈夫なんですか?」
Oさん「・・・住職に限ってそのようなことはないと思いますが・・・。あなた方は何を見たんです?」
俺とAは顔を見合わせて言うべきかどうか考えた。
A「いや・・・・・・女の子が井戸へ落ちるのを見たんですよ。Hさんも、あとBも見たんですよ。
・・・まぁそれだけなんですけど。」
Oさん「そうですか。でも今までも特に何もありませんでしたし大丈夫ですよ。」
756 本当にあった怖い名無し sage 2011/07/01(金) 21:32:49.89 ID:eSWHhk4M0
もう詮索するのはやめよう。そう思った。今日ここから帰れるんだから。もういい。
その日の正午過ぎに寺をあとにすることにした。住職が笑顔で見送ってくれる。
ここに来た時に見た笑顔と同じ笑顔のはずなのに住職の顔を直視できなかった。
お礼を言い、寺の門から一歩外に出ると急に住職が狂ったように笑い出した。
「プフフフ・・ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒーヒーッヒッヒ」
しばらくすると急に笑うのをやめて子供のように泣き出した。
「うううぇーんうううう、ひっくひっくひっく」
異常な状況にBとCは逃げた。SさんとOさんが必死に住職に呼びかけるがどうにもならない。
俺は心配になり住職の方へ一歩踏み出すと、住職は泣くのを止めてニタ~と嬉しそうに笑った。
俺とAもその場から逃げ出した。
757 本当にあった怖い名無し sage 2011/07/01(金) 21:36:50.49 ID:eSWHhk4M0
普通の生活に戻ってからAは妙な使命感に駆られてあの寺についていろいろ調べている。
俺も一緒に調べるようにとしつこく言ってくる。
A「Hさんも一緒に調べましょうよ。いいんスか?このままで。あの女の子がかわいそうですよ。」
俺「・・・あれはなんなんだよ。最後の住職は。」
A「あれは・・・あの女の子なりに俺たちを引き戻そうとしてやったのかもしれませんし、
Hさん気がつかなかったと思いますけど、井戸であの光景を見てる時に横であの女の子がずっとHさんのことを見てたんですよ?」
全く気がつかなかった。なんとも言えないが、もしかしたらAの言うとおりかもしれない。
あの女の子は気がついてくれないSさんとOさんを諦めて、俺達に助けを求めた。
そういうことなのかもしれない。
何かしてやりたいと思う気持ちはあるが、俺には無理だ。
正直言って何度も見たあの女の子の顔や服装はあまり覚えていないが、あの坊主の笑顔は忘れられない。
女の子を突き落とした後のあの嬉しそうな笑顔。
今でもふいに思いだされて一人でいられなくなる。
俺には無理だ。申し訳ないがこれ以上は関わりあいたくない。
921 747 sage New! 2011/07/03(日) 01:40:18.99 ID:f43ckCFY0
747だけどやばい。
Aとは部署も違うし、あまりにしつこく調べようと言ってくるからずっと避けてたんだけど、ここに書き込んだ後に気になってメールで聞いてみたら先々週の日曜日に住職と会ったらしい。
ここからはAから聞いた話。