洒落怖
徘徊するモノ

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話を聞いた俺たち四人は、部屋を徘徊していた人影は、人形を探していた女の子だったのでは?と全員が思った。
とにかく、その家族に返してあげて下さいと、人形を大家に渡し、帰路についた。

これで霊的現象は無くなるのならいいんだけど、でもあの部屋にはもう戻れないな、と
ポツポツと話をしながら駅に向かっていた中で、長い沈黙が続いたあと、友人が口を開いた。

「あれは女の子じゃなかった。」と奇妙なことを言い出したのである。
はっきりと見たわけではないが、感覚というか、そういうもので何となくわかる。あの人影は女の子じゃなかった
と、なんと3人が共に口を揃えて言うのである。
せっかく大家から事情を聞いて、やっと理解しかけたところだったのに、それだと意味がわからないじゃないかと思った。
じゃあ、女の子じゃなかったとしたら何だったと思うんだよ、と3人に尋ねると、全員が答えた。
「あれは人形だった。」

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