洒落怖
逆さま

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92 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/24(水) 01:00:06 ID:NAXdgYBi0
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階段を下りながらポケットに手をやると、おかしなことに御札がなくなって
いた。泣いてる従兄妹を見てお袋が「また泣かしたの?仲良く遊びなさいよ」
と言った。みんなで食べた夕飯の味もよくわからなかった。一体アレは何
だったんだろう。。。あれだけドタバタ音がしてたのに誰も気づかなかった
のかな?従兄妹の家は夕飯後に帰った。うちは遠いので何泊かしてゆく予定
だった。俺はその晩は怖くて眠れなかった。

翌朝、婆ちゃんに聞いてみた。
すると婆ちゃんは、そんな部屋は知らないと言う。叔父さんも知らないと。
そんな馬鹿なと例の2階のダンボール箱の所へ連れて行った。しかし箱を
どけても戸はなかった。俺は頭が???な状態でしばらく昨日のことを力説
したが、やがて無駄なことだと理解してあきらめた。ただ、婆ちゃんがこん
なことを言った。

この辺は昔は天狗様に連れ去られる人がおったったで。特に子供がな。んだで
神社でお祭りするようになったじゃのう。おまえもお参りしてくるといいで。
俺はお袋と神社へ行ってお参りした。お袋は俺の言ったことを信じたようで、
御札はありがたいものだから無闇にいじってはいけない、と教えてくれた。
お袋も小さい頃天狗に遭遇したが、なぜか連れ去られなかったと教えてくれた。

時が経ち、その従兄妹とは数年前に他の従兄弟の結婚式で会ったが、あの出来
事についてはすっかり忘れていたようだった。

今でもあの空間や床下にいたのは一体何だったのか・・・よくわからない。

おしまい。

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