洒落怖
まだ早い

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ヤバイ・・・見つかった!

264 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:08:33 ID:BgqnUARj0
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どんどんと車掌がこっちに近づいてくる。本能が逃げろと
言ってるが体が動かない。情けないことに失禁寸前だった。
車掌は無言で接近してくる。もうダメだと思った瞬間、俺
の体を車掌がすり抜けた。

え・・・?
と、同時に強烈な、しかも妙に懐かしい匂いがした。

「まだ早えーよ」

そう聞こえたかと思うと、車掌は運転席に入って行った。

パァァァァ・・・ン

いきなりすごい日差しが車内に入ってきた。眩しくてしば
らく目が開かなかった。

新○浜ぁ~新○浜です。市営地下鉄をご利用の方は・・・

265 本当にあった怖い名無し sage 2010/02/27(土) 02:09:40 ID:BgqnUARj0
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アナウンスで俺の降りる駅名が流れた。ほどなく駅に着き、
俺は茫然としながらもなんとか降り、ヘナヘナとホームの
ベンチへ座り込んだ。一体今のは何だったのか・・・夢だ
ったのだろうか・・・時計を見ると1時10分だった。電車に
乗ってからちょうど30分。いつも通りだ・・・

数年ぶりに起こった「あっち側の出来事」にヘトヘトになり
ながらも、あの車掌について考えた。乗客はわかる。たぶん
飛び込んだ人達だ。しかしあの車掌だけはどうしても納得が
いかなかった。あの匂い、ふいんき、あれはまさに俺自身だ
ったんだ。

どういうことだ?俺は将来、あっち側の車掌になるのか?そ
れに「まだ早い」と聞こえたが・・いつか俺が飛び込むとい
うことなのか?ふと足元の靴を見たら裏にベットリとドス黒
いものが貼りついていた。すぐに靴屋で新しい靴を買い、そ
れは捨てた。

幸い今は勤務先が変わり、Y浜線は使っていない。しかし今
でも一体あれは何だったんだろうと謎のままだ。

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