洒落怖
反射鏡に映る女

この怖い話は約 3 分で読めます。

文才ないので、読み辛いかもしれないけど投下してみます。

大学生の頃の話。
レンタルビデオ店でバイトをしていた。
時給が上がるのが、22時からと言う事もあって
いつも19時から1時までの時間でシフトに入っていた。
(田舎のビデオ屋なので、1時で閉店)
売上の処理や、店の片付けをすると
いつも終わるのは深夜2時頃だった。
バイト先から家までは、普通の通りを使えば
自転車で10分程なのだが、
近道を通ると5分程に短縮出来たので、普段は
そっちの道を使っていた。
しかし通りの道と違って、近道の方は
街灯もほとんどなく薄暗くて不気味な道。
通る時は、丑三つ時と言う事もあって
自転車でかっ飛ばして通る事にしていた。

985 2/5 sage 2010/01/13(水) 20:48:00 ID:a3ErkpvZ0
ある時、自転車がパンクしてしまった為
歩いてバイト先に行った日の事。
帰りにどちらのルートで帰るか迷ったが
歩きだし、多少気味が悪くても早く帰れる方が良いか、と
いつも通り、近道を通って帰る事にした。
普段は自転車で飛ばして通るので
あまり周りを見ておらず、気がつかなかったが
半ばくらいまで行った十字路に、反射鏡が設置してあった。
何気なくその反射鏡を見た時に
白い袖無しのワンピースを着た女性が
反射鏡の反対側に立っているのが映った。
肩より長い髪で、下を向いているので顔は判らない。
深夜2時に、変な所にいるもんだ。
酔っ払ってる人か?
と、思い鏡から彼女の立つ場所へ視線を移したが
誰も居ない。
見間違えたのかと思い、もう一度反射鏡を覗く。
やはり、居る。
サーッと血の気が引いて、急いで走って帰った。

986 3/5 sage 2010/01/13(水) 20:48:53 ID:a3ErkpvZ0
後日、またバイトの帰り道。
きっと見間違えたに違いないと
もう一度、帰り道に近道を使った。
自転車のパンクは修理している。
何かあれば、自転車をかっ飛ばして帰ればいいと
反射鏡の場所へ。
見間違いなんかじゃなかった。
今度はしっかりと確認した。
下を向いたまま微動だにしない。
白のワンピースを着た女性。
相変わらず、下を向いているので
顔は確認出来ないが、全く動かないので
だんだんと恐怖は無くなり、また次のバイトからは
その道を使うようになった。
それから1年以上経過し冬になった。
バイトをしていると雪が降り始め
閉店する頃には、すっかり積もってしまった。
自転車に乗って帰るのは、危険だったので
自転車を押して帰る事になった。
あれから、意識して反射鏡を見ることはなかった。
今日もまた、彼女は映るのだろうか?
そう思いながら、十字路に立つ反射鏡を覗いた。
雪の降る中、やはり彼女は前と同じように
微動だにせず、立っていた。

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