洒落怖
兄弟イッパイ

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138 3/7 sage 2009/09/26(土) 17:05:02 ID:A1wBbyly0
相:「ハァ?トンネルっすか?心霊スポット??まぁ、いいっすわ○○苑に電話入れるから
   おばちゃんそこおっちん(座っておけの意)しとき」
相方が電話の子機に向かって歩きはじめるとおばさんは財布から二つ折の紙をレジに置いて出ていってしまった。
俺:「お前なぁ…これ、おばさんなんか置いていったぞ」
相:「お、ラブレターっすか?ついに熟女キラーの境地に辿り着いた俺を褒めて下さいよ」
相方は相変わらず軽口を叩きながらその紙を開いた。
横から覗きこむとミミズが這ったような線で地図らしきものが書いてあった。
それから数日経ったある日その事を相方に聞いてみた。
俺:「え!?行ったのお前!?」
相:「ハイ暇だったんで、バイクで」
おでんの具を仕込んでる俺の斜め前で相方はホット飲料を補充しながら普通にそう答えた。
俺:「……よくやるね。で、おばさん居たの?」
相:「いませんでした。で帰ろうかと思って振り返ったらババア登場」
俺:「怖っ!!」
相:「さすがにビビリましたよ」
俺:「で?どうなったの?」
コンニャクの水切りをしながら俺は背中で話しを聞いていた。
相:「よう来たね。私はあんたが今日ここに来る事を分かっていたなんちゃら、かんちゃら…」
俺:「……気味悪りぃな。でトンンルがなんちゃらって……」
相:「あぁ、それなんすけどね。俺も初めて知ったんすけどホントにトンネルがあったんすわ
   多分、昔に使われてたかなんかじゃないですかね?」
俺:「で…どうしたのそれから?」
浮かんでくるコンニャクをつつきながら興味津津に俺は聞いた。
相:「おばはんが言うにはですねそのトンネルは……」

139 4/7 sage 2009/09/26(土) 17:09:03 ID:A1wBbyly0
以下相方がおばさんから説明された事を掻い摘んで説明するとそのトンネルはその昔
配送のトラックが主に使っていたトンネルである時人身事故が起こった。
で、後はお決まりのパターンでそれ以来幽霊が出るとの噂が立った。
しかしそのおばさんはそのトンネルを通らない事にはかなり迂回して通学せねばならず
どうしても使う必要があった為、霊感のあるという近所のおばあさんに親子で相談した。
すると「あそこは霊の溜まり場になっている。”今はあなた達の居場所だが元は皆のもの、
私は通学に使うだけだから騒ぐ事は無いし悪さもしない”トンネルに一人で行って入り口でそう頼みなさい。」
と言われたそうだ。おばさんは言われた通りにした。
その事を霊能者に伝えると霊能者はおばさんに向けてこう告げた。
「霊達は”このトンネルを通る時は一切声を出さない事” “通る時は必ず一人で通る事”この二つを条件として
 その子がトンネルを使う事を許す。もし声を出せばお前を呪い殺し、誰かと通れば傍にいるものを呪い殺す
 誰かと通り、声を出せば全てを呪い殺す”そう言っている」と。
おばさんはその言い付けを頑なに守っていたそうだがある日貧乏をバカにする同級生の女の子に我慢が出来ずに
トンネルの事を教え連れて行ったそうな。結果何も起きずに笑われて終わりだったそうだが
数日後にその子は病気になりやがて亡くなったと
そんな事があって以来そのおばさんは気に食わない事があるとそのトンネルに人を連れて行っては呪い殺して来たそうだ。

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