短くて怖い話
めったにない
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これは俺の友達の友達の親戚の話。まあつまり赤の他人の話だ。
その親戚をAとする。
Aは宝くじを当てたらしい。
テレビとかでよく宣伝してる、自分で数字を選ぶタイプのやつ。
それで、億近い金が転がり込んできた。
親戚連中は、
「あいつは昔から、普通の人にはめったにないことが度々起きた」
と、みんなで喜んでいたらしい。
その数日後、Aが死んだ。
建設用かなんかの資材の下敷きになって、即死だったらしい。
なんでも鉄骨を積んでいたワイヤーが切れ、下に居たAに直撃したそうだ。
目撃者の証言によると、そのときAはどうやら解けた靴紐を結びなおしていた、とかいう話だった。
親戚連中は、
「あいつは昔から、普通の人にはめったにないことが度々起きた」
と、みんなで悲しんだらしい。
ああ、なるほど。
だったら俺は宝くじなんか当たんなくていいや。
めったにない
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