心霊スポット・肝試しでの怖い体験
視姦

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嫌だ嫌だと駄々をこねていた俺を無理やり引きずって、Gは俺を車の中に押し込んだ
俺はGの迫力に圧され、渋々従うことにした。行き先は例の「お祓い師」である
その「お祓い師」というのは、Aの叔父の友人の母親(完全に赤の他人)にあたる人で、陰陽師だか神主だかの家系の人だそうだ
連れてこられたのは和泉の方の、結構のんびりとした場所。悪く言えば田舎
家に入ると、一人の老婆が居た。その「お祓い師」と思われる人物は、7,80になる少々目つきの鋭い人だった
居間に通されて、俺は「お祓い師」に事の経緯を話した
すると老婆はスッと右手の人差し指を天井に向け、「この指を見つめろ」と言った
俺は何が何だかわからなかったが、その指に全神経を注いで見た。「ならばその『目』を意識しろ」と老婆が言った
人差し指から目を離し、あの俺を見つめる目を意識する。目の一つ一つの血管までも思い出し、イメージ
すると、一瞬だけ築50年はあろうという木造の家がフラッシュした。一瞬のイメージ。一瞬だけ見えた景色。そしてその家はこの家だった
「今、あんたは『目』と同調した。あんたが来てからずっと見られてる」と説明してくれた

528 本当にあった怖い名無し sage 2008/07/31(木) 10:11:09 ID:oKhtgGc00
以下「お祓い師」の話

あんたは目がトンネル内の怪異だと思っているがそれは違う
車の中で眠ったといったね?あれは一時的に一種の仮死状態に入った状態だった
何が原因かは分からないが、あの時にあんたとあんたの意識の一部が分離し、その意識は「目」となった
その「目」はあんたを見守る目だね。あんたにとって自己防衛のための「目」だ
押入れをあけてからの記憶が無いのは、そこに「自分」が居るから。
自分が二人居るという事実を人間は受け止められないから、脳の中でその時の記憶を閉じ込めた

この世には情報が沢山あふれ返っている。例えば「美味い」と評判のものなら何でも美味いと感じる
そのトンネルは「出る」といわれてるから「出る」という気になってしまう
極論を言えば、そのトンネルは存在しないのかもしれない。だが世間で「ある」と言われている為、存在している気になっているのかもしれない
そう考えるとあんた達の話の食い違いも辻褄が合うってもんだ
霊も大半は「情報」だ。思念から構成されている「本当の霊」なんて一握りだ
あの「赤い写真」は目からの警告。恐らくGかGの家、もしくはGのまわりに何か霊的なものが存在するね。
これはどうしようもないから、少しは気を配るようにね、何かあったか困るのはあんただ
もう意識はあんたに戻ることはないよ。意識と本体が隔離されて別のもになってしまったからね
でもその目は便利なもんだ。どうせだし良い使い方を教えてあげよう
一日一回、鉛筆を目の前に持って、それに意識を注ぐ。すると音が聞こえるはずだ。何か不思議なもの。やるとすぐ分かると思う
音が聞こえたら目に意識を集中させる。これを繰り返すと意識を目に移して「同調」できるようになる。
でも長時間やったり立て続けにやると意識が持っていかれたり「目」と本体が交わったりしてしまうから

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