じわじわくる怖い話
エレベーター

この怖い話は約 2 分で読めます。

届かない

うちのマンションは12階建て、築四十年以上のボロ物件だ。
だが各階は、丸ごと一つの部屋になった凝った作りだ。
当然エレベーターもあるが、旧式なので車椅子用のコンパネも無い。
そんなマンションの最上階に住む私は、最近イタズラに悩まされていた。
エレベーターが1階で待機している状態で呼ぶと、
必ず全階のボタンが押されているのだ。

エレベーターは故障していないし、入り口にはオートロックが
5年以上前に設置されているので、通りすがりの人という可能性は無い。
各階一部屋なので、犯人は一階住人に間違い無い。
イタズラしそうな小さな子供が居るのは一階だけだ。

今日も全階押したエレベーターに乗り、閉ボタンを押した。
辟易としながら一階に着くと、意を決し、一階のインターホンを鳴らした。
休日だった事もあり、夫婦共に家に居たようだ。
夫婦の影に隠れるように、四歳ぐらいの小さな女の子もいた。
これまでの苦情を一気にまくし立てると、夫婦は私に平謝りだった。
溜飲を下げた私は、そのまま出掛けた。
夕方帰宅し、何時ものようにエレベーターに乗った。
ふと開閉ボタンを見る。
175cmの私の腰より高い位置。
各階のボタンはその上にあった。
そして全てのボタンは一直線に上に向かって数字を増やし並んでいた。

385 : 本当にあった怖い名無し : 2012/04/27(金) 18:30:04.24 ID:0eXQJrFe0
>>384
犯人は四歳の女の子ではなく夫婦

この怖い話にコメントする

エレベーター
関連ワード