洒落怖
ドライブイン

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中に入るとそこはかなり広くテーブルがいくつも並べてあるのだが、照明はなんか薄暗いし床や壁も
微妙に小汚い、奥のほうにゲームもあるのだが、遠目にもそれはどれも古そうに見える。
それと端のほうにはテレビがあり50代くらい?のおっさんがこちらに背を向けてテレビを見ている。
俺はその人になんか妙な違和感を感じたのと、他にも色々うまく説明できない変な違和感を
感じてBにその事を話そうとすると、Bがひそひそ声で嬉しそうに
「おい、なんかあっちに女の子3人組みいるぞ!声かけようぜ!」と俺に言ってきた。
Bの教えられた方をみると、たしかに20歳くらい?の女の子3人組みがテーブルを囲んで椅子に腰掛けて
いるのが見えるのだが、表情をみるとなんか不安そうな感じで、あたりをきょろきょろしながら話し合っている
ように見える。

853 ドライブイン 3/9 sage New! 2013/02/04(月) 21:48:09.03 ID:LwJ4NBth0

すると、3人組みのうちの1人が俺とBに気付いたらしくこちらにやってきた。
Bはもうなんか明らかに顔に出るほど嬉しそうなのだが、俺は凄く不安感を感じていた。
そして、その不安感は当然のように当った。
女の子は俺たちの前にくると開口一番こう言ってきた。
「あのー、変に思われるかもしれないんですが、ここって関東方面へ抜ける道でいいんですよね?」「それと
気のせいかもしれないんですいが…」と一瞬躊躇した後で「このドライブイン…なんか変じゃないですか?」と
言ってきた。

休憩所に入って以来ずっと妙な違和感を感じていた俺は、自分もなんか変だと感じていた事を話して
同じ席で少し事情を聞く事にした。
Bが小声で「お前結構やるじゃん」とかニヤニヤしながら言ってきたが、状況が状況だけにちょっとムカついて
無視することにした。ぶっちゃけ言うと俺もちょっとわくわく感がなかったわけじゃないが、それよりも違和感と
不安感のほうが勝っていたからだ。
話を聞いてみると、どうやら彼女達も俺達と同じように車を走らせていると、だんだんと道が整備されていない細い
道になっていき、不安になってこのドライブインに一度車を停めて確認しようという事になったらしい。
そしてこの休憩所に入ったところ、なんかあちこちに違和感を感じて怖くなってきて、どうしようかと話していた
ときに、俺とBがタイミングよく入ってきたので声をかけたのだという。
ちなみに、Bはなんかもうまるで空気読まずに俺に任せてみたいなことを言っていたが、後から聞くと内心かなり
不安でその裏返しだったと言っていた。

そんな感じでお互い状況を説明し終わった頃、女の子の1人が「それで、あそこのテレビの前にいる人なんだけど…」
と話を切り出した。
そう促されて俺もその人をあらためてみたとき、さっきの違和感の正体に気が付いた。
ちょっと遠くにいたのでパッと見は気付かなかったのだが、テレビとテーブル、そしてその人のサイズの比率が明らかに
おかしい、少し遠くにいるにしてもその人は異様にでかすぎるのだ、たぶん立ったらゆうに3~4mはあるんじゃないかと
いうくらいにでかい。
流石に空気を読んだBも「でかすぎるよな…なんだあれ…」と独り言のように言っている。

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