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35 名前: 4/5 2006/07/16(日) 19:50:22 ID:ZK9dY4pc0
と言った。
「みんな、いくつあった?」
「12」
「そんななかっただろ。6」
「俺、13」
「俺も6! 6だって!」
俺は背筋が寒くなるのを感じた。Kはにこにこ笑いながら、俺に向かって首をかしげた。
目がいくつ? ときいている。
「……俺、23」
わいわい言い合っていた男どもがぴたりと黙った。
「……は? あの短いお化け屋敷に、そんなに仕掛けあるわけねえだろ」
Bは心底呆れた顔で俺を見ている。Cは俺を気遣うように、大丈夫か、と声をかけた。
「そっかあ。
あたしね、38。もうね、ちょっと歩くとすぐそこ、って感じで、すごい楽しかった」
Kは本当に満足そうに微笑んだ。
Bはぎょっとした顔でKを見た。
36 名前: 5/6 2006/07/16(日) 19:50:54 ID:ZK9dY4pc0
Bと同じく6と答えたDがKに聞いた。
「その38って、何がいた?」
「んとね、多分みんな見えたのが逆さづりの人形でしょ、おいかけてきた人間いりのが
ひとつ、ガイコツっぽいのと、ゾンビっぽいのと、のっぺらぼうの人形と、あと最後の
おきあがるやつ。これで6だよね。
あたしがほかに見たのは向こうを向いてしゃがみこんでる小学生と、
首からうえがないのに泣き声をたててるお姉さんと、うつろな目をしたおじさんと……」
おいおいおいおい!
Bは疑わしそうにKを見ている。
「おばあちゃんが倒れてて踏んづけそうになったのとー」
Kはよどみなくあげていく。
「ちょっ、もう、いいよ! いいから!」
俺は思わずKを制止してしまった。
「……ここ、『出る』ってことなんだろ?」
Kはにこっ、と笑ってそうだよ、と答えた。俺は頭を抱えた。
「23なら大丈夫だよ。ふつうくらいだって」
37 名前: 6/6 2006/07/16(日) 19:51:42 ID:ZK9dY4pc0
結局BとDはKの解説つきでもう一回入りたいと言い出し、Aもそれにのった。
Aが頑張ったのはAとKは付き合ってたからっていうのもあると思うけど……
俺とCは断固拒否して、二人で顔を見合わせつつジュースをすすった。
Bは出てきてもお前らドッキリじゃねーだろーな、とか言ってた。すげー羨ましかった。
ドッキリならどんなにいいか……DはKの解説で『見えちゃった』のが2つ。
あとAは5つだか6つだか増えたらしくて青い顔してた。
その後俺は「ちょっぴり見えるふつうの人」くらいにはなってしまったらしく、
心霊スポットには絶対に行かないと決心を硬くした。そんなとこいかなくても見えるときは
見えるけどなorz
長い上に番号振りミスったりしてすまん。読んでくれた人ありがと。
お化け屋敷の地味な仕掛けには気をつけろよ。