洒落怖
花屋の婆さん

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今日は暇だし母の日ってんで花でもプレゼントしてやるかと
気まぐれで近所の花屋に行ってみた。
その花屋は俺が物心ついた頃からあるが入ったことは無い。
店の前に立ってみるとなんか薄汚れてて暗い店だった。
とりあえず周りを見渡して
「え~とカーネーション、カーネーションはっと?」
と探していると奥からばあさんが出てきた。
腰が90度曲がって顔は皺だらけで目が開いてるかどうかも分からない
80?いや90歳位かもしれない。
「カーネーション無いんですか?」
と聞いてみたが返事は無い。
まあ年寄りだし耳が遠いかもなともう一回大声で
「今日は母の日ですからカーネーション欲しいんですけど!」
そしたら「そんなものはここには無い!」と半ギレで怒鳴られた。。
凄いしゃがれた、新聞紙を思いっきりグシャってしたような大声で。
はあ?いくら年配でも客にそんな態度かよ?もういいわ、どうせ暇つぶしだし。
「そうですか、じゃあいいです」店を出ようとしたら、
「他の花でもいいんか?」さっきとは違う妙に通る声で引き止められた。
俺は「まあなんでもいいと言えば良いですけど」
と言った途端、そのばあさん「本当か?本当になんでもいいのか?」
念を押してくる。
「俺もよく知らないし、花ならなんでも良いですよ」
するとばあさん、皺だらけの顔を更に皺くちゃにしてニヤリと笑った。
その顔の皺の奥の目が一瞬見えたが、なぜか背筋がゾクリとした。

539 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/05/11(日) 22:47:09.62 ID:bVwyKhiq0.net
「ちょっと待っての。用意するから」そのばあさんは店の奥に引っ込んだ。
1時間位待ったが出てこない。
なにやってんだ?本当どうでもよくなった俺は
「もう帰りますよ!」
店の戸をピシャリと閉めて、なんなんだよもう!ムカつくなあとブツブツ言いながら帰った。
母に花屋の事を話すと
「あらおかしいわね、あそこのおばあさん亡くなってしばらく経つはずだけど?」
俺は「いやたった今会ってきたよ」
「そう、じゃあ親戚でも来てたのかしら?ハナさんの入るお墓で揉めてたらしいから」
・・・「ばあさん、ハナさんって言うんだ」

その時、2階の俺の部屋から何か聞こえた気がした。
「今なんか聞こえなかった?」
母は「別になんにも?」
気のせいか?いやまた聞こえた。
「ここでええんかいの」

俺はダッシュで家を出て今ネカフェで震えてる。。。

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